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59 後輩たちの能力は…?

「お、来たね。 事情はアイリスから聞いてるよ。 いやー、暁斗くんも罪な男だねぇ」


「茶化さないでくださいよ、国王」


 本日、彼らの今後のプランと国民手続きを同時に行うため、隣の別荘に胡桃を連れて来たところ、早速クリストフ国王に茶化された。

 とはいえ、今も胡桃と手を繋いでいる状態なので反論しきれないのが辛い。

 だが、幸い俺や由奈はともかくアイリスやひなた、クリスタにも懐いてるのが救いか。

 ファミリーが嫌悪感が混ざることは避けないといけないからな。


「じゃあ胡桃、そこ座ろうか」


「うん」


 俺は空いてる座席に胡桃を連れて行き、彼女を座らせる。

 そのまま俺は隣で立つ事にした。

 多人数が苦手なので、フォローをしてあげないといけない。

 なんだか出会ったばかりの由奈みたいだな。


「さて、国民になることに同意するならこの書類にサインをしてほしい」


 国王に言われた後、速攻でサインをする後輩たち。

 胡桃も当然、すぐにサインをしていた。

 やっぱり、あの後の居場所の確保は重要だったんだろうな。

 サインした書類は、国王自らが回収していった。


「よし、次は君たちのプランの参考のためにこの水晶でチェックしてみようか」


 そう言うと、国王が緑の水晶玉を出してきた。

 かつて俺もその水晶玉によって、勇者以外のジョブの素質を持っていると判明されたんだよな。

 なんだか懐かしく感じてきたよ。

 無能判定された後輩二人が水晶に手をかざす度に光るのは少し目の毒だが。

 判明した能力をメモしているのはアイリスだ。

 そしてメモの紙をそれぞれ国王と後輩たちに渡していく。


「暁斗くんまではいかなくとも、5つのジョブの素質を持ちかつ、基礎能力が高めでそれぞれが【呪術師】の素質持ちだ」


 国王がメモを見て感想を述べる。

 俺が規格外過ぎたのかどうかは知らないが、ここにいる後輩二人が5つのジョブの素質を持っており、そのうちの一つが【呪術師】らしい。

 という事は、呪い対策はしなくても大丈夫なわけだ。

 耐性は素質を得た時点で、付加されるらしいからな。

 さて、最後は胡桃の番か。


 アイリスが緑の水晶玉を乗せた台を持って胡桃の元へ来る。

 彼女はアイリスより背が低いからな。

 恐る恐る水晶玉に手を置くと……。


「うおっ!?」


「わわっ、まぶしっ!!」


 緑の水晶玉からは今まで以上に眩しい光が放たれていた。


「強い光だけど……暁斗君ほどじゃないみたい……でも……」


「そうだね、由奈ちゃんの言うようにそれでも強い光を放つ程の力が胡桃ちゃんにあるんだよ」


 眩しい光から目を守りながら、ひなたと由奈が冷静に光の意味を話し合っている。


「……と、メモメモ!」


 アイリスの方は、浮かび上がった能力をなんとかしてメモを取っていた。

 そのメモを見て、アイリスも感心するかのようにこう述べた。


「すごいね。 確かにアキトお兄ちゃん程じゃないけど、身体能力はかなり高く、ジョブの素質も7つだよ。 その内の一つが当然ながら【呪術師】だよ」


 ジョブの素質が7つもか。

 すでに呪術師は判明しているが…後の6つはなんだろう?


「後の6つは…【サモナー】と【錬金術師】、【剣士】と【回復術師】、そして【ガンナー】と【ニンジャ】だね」


 おおぅ、なんというか別の意味ですごいな。

 どっちかというと後方寄りか。


「【ガンナー】の素質持ちは、無能判定された三人の中では胡桃くんのみだね。 他の二人は魔術師とか重戦士とか槍術師などだね。 後、女子の方は【テイマー】の素質があったそうだ」


 国王が多くのメモを読みながら俺達に説明する。

 つまり、この面子の中じゃ俺と胡桃のみが【ガンナー】の素質持ちとなるのか。


「銃に関しては、機械技術国ゼイドラムまで行かないと手に入らない。 今は別件が立て込んでいるからそれが終わったらこっちから打診してみるよ」


 そうだった。

 クレハ共和国とガルタイト国との関連で今は色々と立て込んでいる状態だった。

 しかし、先に二度目の勇者召喚が行った事で、一時優先順位が変わってるだけにすぎない。

 とはいえ、終われば打診してくれるのでそれに関しては甘えておくとしよう。


「それでお願いします」


「うむ、では次は我が国の制度について説明しようかな」


 そう言って、クリストフ国王は『一夫多妻制度』の説明を行った。

 しかも俺という前例を交えて……。

 俺は頭を抱え、ひなた達は終始笑顔を浮かべ、胡桃はどや顔をしていたのは忘れられない。


 後輩の男子生徒たちは何故か尊敬し、女子生徒も羨ましがっていたみたいだが……解せぬ。


 この流れの中で、胡桃も俺の嫁の一人となるように手続きされたのであった。

 と言っても、これは仕方がないかも知れなかった。

 彼女は傍にいてやらないと人見知りが激しいせいで不安定になる。

 そのうえで、サイクロプスの件で一目惚れときているから、その想いに応えてやらないとな。


 という事で、色々と制度の説明をし終えて今日は解散となった。

 明日からは冒険者登録や依頼といった内容を教えたり依頼遂行の手伝いをするなどで、色々とサポートしていこうと思う。


 少なくともクレハ共和国関連の指名依頼が来るまでは……。



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