025・わたしの初登校(エレアside)
よっしゃあぁぁぁあっ!
ザックと一緒に登校券、ゲットですよっ!
わたしはザックと一緒に登校という、朝デートに期待を胸を弾ませると、
足を軽やかにして、女子寮のある場所に駆けて行った。
そして次の朝。
わたしは学生寮入り口で、緊張全開にてザックを待つ。
「あ!おはよう~ザック。時間までにちゃんと来たみたいだね~♪」
「おはよう、エレア。初日くらいはちゃんとするさ♪」
ザックに気づいてわたしは手を大きく振ると、それに反応して相手も
手を大きく振り返してくる。
おお!
この感じ、まるで恋人のやり取りみたいじゃないですかっ!
えへへ~♪
「へぇ。それがザックの制服姿かぁ。うんうん中々に似合ってるよ!」
逸る心を落ち着かせながら、わたしがザックを制服姿を褒めると、
「お、おう。そっか。あ、ありがとう!そういうキミもエクトス学園の
結構似合ってるね!」
ザックもわたしの制服姿を褒め返してくる。
うひゃい!?ザ、ザ、ザックのあの笑顔~っ!
これってもう完璧に、恋人同士のやり取りで間違いないよねぇっ!?
わたしは落ち着けと、取り敢えず落ち着けと高鳴るドキドキを
抑え込み、
「うふふ~お褒めのお返しをありがとう♪」
ザックのお褒めの言葉がどれだけ嬉しかった事を指し示すかの様に、
わたしは有頂天全開の笑顔を振り撒き、その場をクルクルと回った。
「えっと......そ、それで、エレア。そっちの子は一体誰なんだい?」
く、やっぱりそこに気付くか。
ザックがわたしと一緒にいた女子生徒に気付き、それを問う。
「あ、この子?この子はフローラ。わたしの部屋の隣の子で、女子学生寮を
案内された時に知り合ったんだ!...で、その時に意気投合しちゃってさぁ♪」
わたしはフローラを前に出し、ザックに紹介する。
「へぇ~そんな感じで知り合ったんだ?」
「それでザックの方は?そっちの寮では、そういった出会いは何も
なかったの?」
「い、いや、特に寮の中では無かったかな?」
―――んん?
き、気のせいかな?
今一瞬、間が合ったような?なかったような?
「そ、そっか、特になかったんだ?」
しかしわたしの思い過ごしかなと思い、話を先に進める。
「だな。馬車にずっと揺られ続けた疲れもあって、夕飯を食べた後は部屋に
帰ってそのままグッスリと寝ちゃったしね!」
「そう言えば、ザックってば、移動中の馬車の中で馬車に乗りなれていない
とか言っていたもんね?馬車酔いでもしちゃったのかな?」
「そういうんじゃなく、ずっとゆらゆらと揺られた続けたから身体が疲れ
たんだと思う」
「なるほど、そっちね。でも食事は取れたんだ?」
「まぁ~身体は疲れていても腹は減っちゃうからね!」
「いやいや、普通そういう時は食欲は落ちるんだよ……」
食欲が落ちる状況下なのに、食欲旺盛なザックにわたしはジト目で
呆れてしまう。
まったく…ザックったら♪
でも取り敢えず、異性との出会いは無しみたいだね!
うっしっ!
それからわたしとザックは食堂で食べた話へと入り、楽しく談笑を
続けていると、
「ゴォッホンッ!!はいはい、募る話はそこまでにしておいて、そろそろ
学園に行くわよ!」
フローラが大きな咳払いをして、わたし達の談笑に割り込んでくる。
そして呆れた口調で、
「あなた達、クラスで自己紹介の際、食べ物の話に熱くなっていたら
つい遅刻をしてしまいました......なんて言うつもり?それってかなりの
恥ずかしさだよ?」
眼鏡をキランと光らせ、わたし達を窘めてくる。
「う、うぐ!それは確かに恥ずかしいね!よ、よし!そ、それじゃザック。
まだ談笑をしていたいけど、そろそろ切り上げてエクスト学園に行こうか♪」
フローラからの窘めに、それは嫌だと慌てて地面に置いたカバンを手に取ると、
急ぎエクトス学園の路地を駆けて行く。
そんなわたしにザックが、
「おぉぉお~~い、俺達を置いて先に行くなよ~エレア~~!」
少し苦笑を含んだ微笑みを浮かべながら、慌ててわたしに待ったを掛けてくる。
それに気付いたわたしは、ザックの方に振り向き、
「たはは、ゴメン~。慌ててうっかりしちゃった!」
…と、感謝と謝罪の言葉を返すと、
「はは…ホントエレアは朝から元気だねぇ♪」
それを見たザックが、しょうがないといった笑顔を見せる。
あ、あのザックの笑顔!
それにこの言葉の掛けられ方!
何かイチャイチャしてる感じっぽくていいなぁ~♪
キュンキュンくるなぁ~♪
でもホント、今でもまだ信じられないよねぇ。
このわたしがさ、あの憧れだったザックとこんなにも友達以上の
シチュエーシュンをする間柄になっちゃうなんてさ。
昔のわたしが聞いたら、ビックリし過ぎて卒倒しちゃうだろうなぁ♪
わたしはザックとのたわいのないやり取りに、しんみりと嬉しさの入り
混じった表情をし、心から感激していると、
「そんじゃ、俺達も行くとしようか?……あ、そういえば!まだキミに俺の
紹介が正式にまだだったね?えっと、俺の名前はザック。君付けは要らない
から気軽にザックって呼んでくれよ♪」
わたしの耳に信じられない言葉が聞こえてきた。




