表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/58

016・黒髪さん、再び!


「え、えっと……キミは?」


「あ、ゴメンゴメン、名前を名乗るのがまだだったね!僕はキミと同じクラスの

クウヤっていうんだ!これからよろしくね、転校生くん!おっと、ザックくんって

呼ばないと失礼だよねぇ~♪じゃ、改めてよろしくね、ザックくん♪」


「お、おう…こちらこそ、よろしくね……クウヤ君」


俺が陽キャラの登場に困惑していると、目の前の陽キャラはそれに気付かず、

キラキラした笑顔で自己紹介をしてくるので、俺もそれに対して取り敢えず

返事を返しておく。


「それでこっちの授業はどうだったかい、ザックくん?ランベール学園と比べて

簡単だったかい?それとも難しかったかな?」


「授業内容かぁ。う~ん、そうだな……ランベール学園はエリート学園と言われる

だけあって、中々難しい授業が多かったけど、こっちのエクトス学園の授業も

冒険者を育てる機関だからか、別の意味で難しかったかな?」


正直、話し掛けてきたこいつが、チャラチャラした陽キャラだったら、適当に

あしらって追い払おうと思っていたのだが、何か普通に良い奴っぽかったので、

こいつの質問を無視する事なく素直に答えた。


「ほうほう♪そっかそっか~♪別の意味で難しいかぁ~~♪」


う~ん、何が嬉しいのかさっぱり分からんが、爽やかに笑う奴だなぁ、こいつ。


…っていうか、


陽キャラの爽やかな笑顔を見ていると、ロードの野郎(あいつ)を思い出して

なんかめっちゃイライラしてくるな。


俺はサキナの彼氏である、ロードの爽やか笑顔が脳裏に浮かんできてしまい、

思わずその場で思いっきり吐きそうになってしまう。


ぐっ……


と、とにかく、こいつは関係ないじゃんと言われようとも、逆恨みと言われ

ようとも、大人気がないと罵られようとも、出来るだけ陽キャラ(こいつ)達とは

関わりたくない。


そういう訳で、


「おっと、ゴメンね、クウヤ君。そろそろ昼御飯を食べに食堂へ行きたいから、

この辺で失礼させてもらうよ!」


俺はそう思ったが吉日とばかりに、陽キャラ(こいつ)の名前を聞かずに

軽く会釈すると、その場から逃げるべく席を立ち、一目散で教室から出て行く。



――――エクトス学園食堂。



「おお!ここがエクトス学園の食堂かぁ~♪」


教室を急ぎ出て、エクトス学園の食堂に辿り着いた俺は、食堂の豪華さに

瞳を輝かせ感動をしていた。


いや~学生寮の食堂も良い感じだったけどさ、エクトス学園の食堂も

これまた立派で良い感じの食堂だなぁ。


「お!ここは食券とは別に、パンを買うコーナーもあるんだ?」


俺は食堂の中をキョロキョロと見渡していると、パンを買う為に集まっている

生徒集団を見つける。


しかし凄いな。生徒同士が我先にとパンを奪い合っているぞ。


あれだけの生徒達が奪い合う様に買っているって事は、あのパン屋で

売っているパンって、めっちゃ旨いんだろうなぁ。


「でもあれに混ざってまで買いたいとは思わないかな?」


それに食うんだったら、俺はご飯をガッツリ食いたい!


「そういう事で、俺はこのご飯たっぷり親子丼を頂きま―――」


「しばし待つのだ、男子後輩よ!キミが選ぶのはそいつではないぞっ!」


「はう!?そ、その声は!?」


俺は喫驚した表情で、聞き覚えのある声のする背後に顔を振り返ると、


「や、やっぱりスズ先輩っ!?」


そこには艶ある長い黒髪を靡かせ、肩で息をしながらスズ先輩が立っており、

振り向いたと同時に俺の手をガシッと掴むと、押そうとしていた親子丼の

食券ボタンから離される。


そして、


「ふふ。昨日ぶりだな、男子後輩っ!」


顔を合わせた俺に、スズ先輩がにこやかな笑顔を見せながら挨拶をしてくる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 16話中エクトス学園が全てエクスト学園と書かれてますよ。
[一言] 幼馴染2人が転校してきてからが本番かな?(転校するか知らないが) 幼馴染2人に彼氏が出来る(嫉妬させるための偽装かもだが)という展開が面白そうだったのですが、延々と施設の説明をされても…と…
[一言] 16話だけじゃなくて全体的にですが、改行が所々おかしくなってる。 PCで書くのとスマホで見るのが違うからなのかもしれないですが少し違和感。 あと、これも全体的にですが少し言い回しというか、そ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ