第47話 破局2
「私と別れたい……ですか」
「ああ」
「……そうですか」
ここへ連れてきた理由を俺は青空に告げた。
驚く様子を一切みせないところからして、やはり彼女はこうなると察しがついていたんだろ。
となれば必然的に青空が次に持ち出してくるのが、
「私と別れるための条件、覚えていますよね?」
前回の時に口にしていた条件ってやつだ。
「忘れるわけがないだろ」
「ですよね。では夕凪さんとは金輪際関わらない、覚悟は固まった、そう解釈してよろしいでしょうか?」
淡々とした口調で確認してきた青空に対し、俺は首を横に振って否定する。
「いや、その条件は飲まずに別れるつもりだ」
「私言いましたよね? 心は広くないと、私が負った心の傷と同等のものを受けてもらうと。なにを企んでいるのかは知りませんが、開き直ったところで無駄です……私は許しませんから」
彼女はあくまで自分が被害者だという主張を貫く。が、俺だって許しはしない。
「青空、お前の心の傷は果たして俺が負わせたものなのか?」
「……どういう意味です?」
「お前の言う心の傷ってやつの原因は俺じゃなく別にあるんじゃないかってことだよ。例えばそうだな……ありきたりだが〝失恋〟とか」
俺が失恋と口にした瞬間、青空は大きく目を見張った。
「まさか……」
その状態のまま、彼女はゆっくりと顔を横に向け、抽冬に視線をやった。
「ごめん雨音……全部、華美に話した」
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