第44話 授業中はお静かに
華美真琴
翌日。金曜日かつ六時限目も残すところあと僅かということもあって、授業中にも関わらず教室内の空気はどこか緩んでいた。
別に誰かが伸びをしているとか帰り支度をしているとかじゃない。むしろ皆、真面目に取り組んでいる。けれども隠しきれない浮かれ、とでも言うべきか? 独特ではあるものの居心地がいい、そんな不思議な時間。俺も格好だけ周りに合わせる。
青空は復讐の為に、俺は見栄の為に。お互いが利用しあう形で生まれた歪な関係はそれぞれの幼馴染を苦しめた。
しとしとと降る雨の音に耳を傾けながら、昨日、抽冬が口にしていたことを俺は振り返る。
ならば関係を終わらすのもまた俺たちの責務。もう、青空の条件に臆することはない。堂々と突っぱねればいい。
俺は横目で青空を盗み見る。その微々たる変化を気取ったとでもいうのか彼女もまた俺に目を向け、心臓を鷲掴みにされたような感覚になる。
ま、じ、め、に。
声はださず口だけを動かして伝えてきた青空は最後にあざとく笑って視線を教卓がある方へと戻した。
蛇に睨まれた蛙の気持ちをほんの僅かな時間で十分すぎるほど理解できた。だから俺は、改めて気を引き締める。
復讐に囚われた人間の、ある種のたゆまぬ努力を、軽視してはならないと。
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