俺の婚約者 アスト目線
アストの性格がメンヘラっぽくなってしまったかもしれません…。
俺はアストラル・ウェルト。ウェルト皇国皇太子だ。俺は一言で言うと転生者。そしてありがちなチート。俺は前世の妹がやってた『スピッツの王太子様』、『ウェルトのラブストーリー』の続編である『スピウェルの恋物語』(通称:スピウェル)に転生した。俺はヲタクだったから、乙女ゲームを妹に手伝わされていたんだ。自慢じゃないけど記憶力が良かったからストーリーからキャラの名前、生い立ちとかも全部覚えてる。その中で俺が一番好きだったのはエミィ・ラストロイ。俺の好みど真ん中だし。ファンブックでエミィの性格とかみてると益々俺の好みで…。そんなの、推したくなるじゃん!だからスピウェルに転生したって気づいた時、エミィが婚約者になるってわかった時はめっちゃはしゃいだよ。
この2日間本物のエミィと関わってみて思ったのは、なんかゲームのエミィより明るい印象になってる…。そんなエミィも可愛いから好きだけど。昨日はいろいろと話しすぎちゃってエミィが爆発しかけちゃったのでしばらくは落ち着かせるために距離を置こうかなって思ってたんだけど…エミィから会いたいって言われたら会わないわけにはいかないよね!でも、手紙がきた日に行かなかったのは褒めてほしい。俺の嫌われたくないって気持ちがおしとどまらせてくれたんだ…。理性ってやつかな?
そんなこんなでエミィの家にやってきました!案内をしてくれたジェイデンに
「お嬢様が二人きりでお話ししたいと申しておりましたのでそうしてもよろしいでしょうか」
って言われた。そんなの二つ返事で了承したよね。で、エミィが待つ部屋の前でジェイデンと別れ、部屋に入ろうとしたら…
「この世界はスピ王の世界ではないのかしら。その世界のパラレルワールド?それとも本当に続編の世界なのかしら…?」
この発言でエミィは転生者なんだって思ったね。スピ王、パラレルワールド。これはこの世界にはない言葉だから。でも悩んでる姿もかわいいな…。でもこのままでは何も始まらない。俺はそう思って彼女に声をかける。
「エミィ?悩みごと?俺と婚約してこの国を離れてしまうから?」