結婚式と精霊の祝福
うだうだ進んで来ましたがついに結婚式です!
「いたい」が「痛い」になってたので直しました。
煌びやかな光が差し込んでる教会。前には純白のタキシードを着た哉太がいる。ゆっくりとお父様と歩いていく。お母様、お兄様、ローズにレヴィ様、そしてティアとランス。大切な人達が私たちを見て優しく微笑んでくれている。他の人は私と哉太の髪色に驚いているみたいだけど、祝福してくれている。そして哉太の前に立つとお父様は
「幸せになれ。おめでとう」
そう言ってお父様はお母様とお兄様の所へ行った。哉太は私の耳元で、私しか聞こえない声で
「綺麗だよ」
と言った。綺麗だよと言われたことは初めてではないのだけど、とっても嬉しいわ。
「それでは、式を始めさせて頂きます」
司祭様のその一言で式は始まった。
「それでは新郎、アストラル・ウェルト。貴方は新婦エミィ・ラストロイを病めるときも、健やかなるときも、富めるときも、貧しきときも。妻として愛し、敬い、慈しむことを誓いますか?」
「はい、誓います」
「新婦エミィ・ラストロイ。貴女は新郎アストラル・ウェルトを病めるときも、健やかなるときも、富めるときも、貧しきときも。夫として愛し、敬い、慈しむことを誓いますますか?」
「はいっ、誓います」
クールでいたいのだけど、感慨極まって少し涙声になってしまった。司祭様は優しく微笑んで「では、指輪の交換を」と言う。指輪は勿論、自分達で作った契約の指輪。ちなみに指輪の色はお互いの目の色。だから純白の装いだととっても目立つ。けど、それすらも嬉しい。そうこうしているうちに哉太が私の手を取って哉太が作った指輪をはめてくれる。次は私の番。私が作った指輪を哉太の手にはめる。
「誓いのキスを」
司祭様のその言葉に哉太は私の方を向き、私が被っていたベールを上げる。少し泣いていたからきっと酷い顔していると思う。けど彼は優しく笑って
「愛してるよ。一生大切にする」
そう言って私にキスをしてくれた。私も……キスが終わって私達は見つめ合う。哉太だけじゃない。
「わたくしも愛しているわ。これからもずっとずっと」
そう言って私は泣きながら微笑む。哉太は手袋をつけた手で私の目をぬぐってくれた。私は本当に幸せ者だなぁ……そう考えていたら哉太の顔が近くなって私にもう一度キスをした。何やってるのよ、この男は!打ち合わせでは一回だけだったわよね?
「ごめん、我慢出来なかった」
それを聞いてしょうがないなとほだされてしまう私も悪い。流れを無視して見つめ合っていたら司祭様がゴホンと咳払いをして
「それでは両者、この婚姻関係証明書にサインを」
その言葉で哉太から証明書にサインをする。これでエミィ・ラストロイと書くのも最後になるわね。そのことを少し寂しく思ってしまうけど。でもこれからはエミィ・ウェルトと書くことになる。最愛の人と同じ苗字を書けるのだと思うと寂しさなんて吹き飛んでしまうわね。司祭様は私達はが書いたサインに目を通すと頷いた。そして
「それでは、ここに二人の婚姻成立した。若き二人に祝福を!」
その言葉で参列して下さっている人が一斉に拍手をしてくれる。
《それでは、わたくしたちから。二人に祝福を》
その声はティアの声だった。参列してくれている方は何が起こったのかという状況だったけれど、私達は事前に聞いていたから平然とする。動揺している空気の中で空から光が降ってきた。………………この話は聞いていないのだけど。でもその光景はとても綺麗。すべての精霊が祝福してくれているからいろんな光がある。その光景はまるでイルミネーションね。この世界で見る初めてのイルミネーション?に気を取られているとティアとランスはこっちに来ながら自分達の変装を解く。その姿を見た人達は驚いて二人に忠誠を誓った。その誓いが一通り終わった後、
《新郎新婦と親しい人は知っていることになるのだけど。エミィとアストは私達の後継者となるわ。ちなみにこれは決定事項よ》
《よって次の皇太子はリディトとなる》
わーお、ティアったらこんな喋り方も出来るのね〜。…………ってそれを聞いた周りの人の反応がすごいわね~。抜粋すると
「ど、どういうことだ?後継者とはなんだ?」
「…なるほど、アストラル殿下とエミィ嬢の髪色はそれで…」
ね。前者はもっと勉強しなさいよ。後者はいいと思うわ。もともと事情を知っていた面々はつーんというかなんていうか「それがなにか?」っていう態度。いろんな反応があるもんだから笑ってしまいそうよ。こういうとき貴族っていいわね。いつでも淑女の仮面で過ごせるから。笑ってるのがばれにくい(笑)
《さて、結婚式に引き続き継承式も行うわ。異論は言わせない。進行はわたくしたちがつとめます》
そう言ってティア達は魔力を込めたあるものを作り出す。継承式は比較的簡単な物。神としての教育が終わったものが前神が魔力を込めて作ったもの身に着ける。簡単な動作だけどとても重要で。作り出された物は前神の魔力を込めたものになるから体への負担が大きい。教育の中で魔力の許容量を増やしているから神となるものは平然としていられるけど普通の人は発狂するかもね。ちなみに教育内容は、魔力の許容量増加、神としての立ち振る舞いのみ。正直魔力の許容量は増加しなくても良かったし、立ち振る舞いに関しては貴族としての立ち振る舞いで良かった。だから教育はわずか一日で終わったわ。そして出来上がったものは桃色と藍色の宝石がついた同じデザインのネックレス。一目見てペアだとわかるもの。シンプルな作りで私の好みだから思わずにやけてしまう。
《これを次の神となる貴方方に授けます。これより、貴女達は1年間私達の側付きになって仕事を覚えてもらいます》
《学園と両立するのは大変だとは思うが頑張ってくれ》
私達はその言葉に「望むところだ」という笑みを浮かべて
「「はい、これから日々精進致します」」
そういうと二人は満足そうに頷く。そして精霊たちが新しい神を祝福してくれたみたいでもう一度さっきの光景が広がる―――――――
次で最終回になる予定です(∀`*ゞ)
最終話は明日投稿します!




