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ダンジョンは世界だ!  作者: トト
63/134

60 闇

 今回の旅の表の目的。


 イシュルたちの存在を公表して、王国外部の協力勢力として認めさせる、というのは国王の女好きによって、見事にうやむやになった。


 俺たちとしては、イシュルたちの存在さえ認知されれば、うやむやでも全く構わないので問題はない。


 王国としても、国外の人類という存在を認めたくないが、押さえつけることも難しいのだから、うやむやになるのは望むところだろう。


 そう考えると、実は国王の態度は計算尽くなのか?

 女性を後宮に入れろというのも、要は臣従の要求だしなぁ。


 与えられた部屋に戻って、ノマとシャル相手にそんな事を言う。


「考えすぎ」


「さっきお女中に聞いたけど、国王の好きなものは名花と小鳥だそうよ」


 名花は女性のことだろうけど、小鳥ってなんだ?


「小鳥はそのまんま。ものすごい鳥好きらしいわよ」


 そういえば、女官が鳥籠持ってたな。


「大事にしていた鳥を殺されて、猫は大嫌いだって」


「よくそんなに聞き出せたな」


 感心する。

 一切役に立たない情報だけど。いや、曲がりなりにも一国の支配者の好みだから、いつか役に立つのか?


「エルフたちの情報も聞いた」


 ノマは顔をしかめた。


「今の国王の即位前までは、3種族とも男性がいたらしい」


「即位前までは?」


 嫌な予感しかしないんですが。


「即位して1ヶ月後には、男性は消えたらしい。子供も含めて」

「まあ、もともと少なかったらしいけどねー」


 うわぁ。なにがのんびりと暮らすだよ。ダークすぎるだろう。


「その事をイシュルたちには?」


(今、伝えました)


「反応は?」


(特になにも。マスターたちと、マイダンジョン以外にはあまり興味がないですからね)


 ココアの言葉に、少し唸る。


 シモベたちの、他者への無関心振りは少し気がかりだ。今はまだいいけど、マイダンジョンの住人が増えてくると、どうなることやら。


「子供には優しくしているようだがなぁ」


「会ってもいない子供には、同情も湧きにくいんでしょ」

「まあ、そうかもしれないけど」


 今回の作戦で同胞が増えたら、少し改まってくれればいいんだけど。

読んでいただき、どうもありがとうございます。

なかなかペースが上がりません。申し訳ありません。


なんとか毎回1000字くらいは投稿したいんですが…。

努力あるのみでございます。

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