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ダンジョンは世界だ!  作者: トト
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9 現状と未来

2019年5月11日:討伐証明を部位から命石に修正しました。

「愚痴はいいんですけど、どうする気です?」


 ノマさん、自分の父親だからって当たりがきつくありませんかね。


(ご主人様の好みは、奥深いです)


 お、お久しぶりのココアだ。


(いやぁ、ちょっと書き込みをしてて)


 書き込み?相変わらず、チョイチョイ意味のわからない事言うよね。


「とりあえず、尖兵全力で4層の魔物を一掃しようと思う。役目が違うなどと言っておれんからな」


「全力で、ですか」


 俺はノマとシャルと視線を交わし合う。

 やはり反応は芳しくない。


「4層に尖兵を投入するのには賛成ですが、全力はどうですかね。5層で狩りを怠ると、スタンピートの可能性が高まりますよ」


 異議を唱えてみる。


「だからこその全力投入だ。短期間で終わらせて、すぐに通常に戻す」

「短期間といっても、2週間はかけないと、魔物の発生は抑えられないですよね」


 湧いて出る魔物を片っ端から倒して、瘴気を薄くする必要がある。


「まあそれくらいは、かかるだろうな」

「我々だけ5層で活動するってのは、どうです?」

「なに?」

「スタンピート防止には力不足でしょうが、魔物の動向は、分かる。万が一スタンピートの兆候があれば、少しでも早く対策ができる」

「なるほどな」


 村長は、腕を組んで考え込んだ。

 スタンピートの兆候を掴むなら、少しでもダンジョンの奥に近ずく方がいい。そうなると、適任は我々しかいない。


(しかも5層の魔物を我々だけで取り放題ですしね。ダンジョンを充実させますよ〜)


 別に俺たちだけだからって、狩る魔物の数が、急に増えることはないと思うがね。


「確かに、警戒は必要だろうな」


 村長は頷き、方針は定まった。



 そのあと、交換所こと開拓局討伐実績登録所に行き、魔物の証明として命石(ライフコア)を渡して討伐奨励金を受けとった。

 ここの親父は、爵位こそ持っていないが、村長以外で唯一の開拓局職員である。


 でもって、討伐奨励金の3割を中抜きしていることで有名だ。村長含め、全員が知っていることだが、本人だけは知られていないと思っている。


 知られていないと思って、あたふた取り繕う所を見る見物料と思うと、3割くらいは安い。というのはシャルの台詞だ。そんな事が言えるのも、この村にいる限り、ほぼ金を使う事がない、という前提があってこそだろう。


 それこそキャラバン隊から、嗜好品を買う時くらいだ。


 交換所の親父が、小金を貯めているのは、中央に貢いで、なんとか3層に戻りたいからだろう。


「さてと」


 家に戻って、シャルが微笑んで言った。目は笑っていないが。

 そもそも、ここは俺の家で、シャルとノマが暮らしているのは隣だ。なんで2人とも、さも当然と言った顔でいるのだろう。

 怖いから、言わないけど。


「説明してちょうだい」

「そうですね」


 一体なにをと思ったが、そうかコボルドの死体をマイダンジョンに、放り込んだ件ね。


 確かに説明せねばならない。


(そうです!説明して、ついでに眷族ゲットです!)


 テンション高く、ココアが脳内で叫んでいた。

読んでいただきありがとうございます。


某大乱闘ゲームの誘惑に負けずに、なんとか週3回の更新ペースを守っていきたいと思っています。

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