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第4話 魔物

「ワクワクしている所悪いけれど、注意点もあるわ」


注意点?何だろうたくさん契約したら危ないとか?たくさん契約できるかどうかも分からないけど…


「人間は誰しも善良とは限らないわ、善良だった人も欲望に負けて悪事を働いてしまうかもしれない。そうなると今まで契約していた精霊は契約を解消していなくなるわ」


 なるほど、精霊はそういうことを許さないのか。でも悪人が魔法を使えなくなるのは良いことだよな。


「ただ稀に、その人間の悪に染まってしまう精霊もいるの。そのせいで多くの人が亡くなる悲劇もあったわ」


 そうか、当たり前だけど精霊にも感情がある。基本的には善良な精霊が多いけれど、そうじゃない精霊がいても不思議ではないか。


「稀にってことは基本このシルフィーリアの世界は平和なんですか?」

 

 悪い奴が魔法を使えないのであれば、平和でのんびりした生活が送れるかもしれない。


「残念ながら平和とは言えないのよ、この世界には魔物という生き物が存在するの」


「魔物ですか…普通の生物とは違うんですよね?」


「えぇ。魔物は、この世界に溢れている精霊の魔力を取り込み魔法を使えるの」


「えっ、契約してもいないのに精霊の魔法を使えるんですか!?」


「人とは体の構造が違うから使えるのよ。人間も大気にある精霊の魔力を取り込むことはできるの、取り込むだけで魔法として発現はしないから意味がないんだけどね」


 平和な世界かと思ったけど、そうはいかないか。そうなると俺も強くならないといけないな。


「なるほど、悪人が現れるのは稀だからそこまで警戒しなくてもいいとして、魔物には対抗できるように力を付けないといけないってことですね」


「ごめんなさいね。アナタがいた所と違って危険があるような世界に喚び出してしまって」


 そう言いながら頭を下げるフローラ様。確かに日本に比べたら危険だけど、そんなことより異世界に来れた喜びの方が大きいんだ。


「頭を上げて下さいフローラ様。俺はこの世界に来れて良かったです。何なら俺の方こそ、ありがとうございますって頭を下げないといけないですよ」


 そう言って、俺は大げさなくらい頭を下げてフローラ様に感謝するのだった。



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