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引きこもり王女の恋もよう  作者: hazuki.mikado
episode2 恋ハ異ナモノ味ナモノ
37/97

37話 悪い笑顔が素敵な英勇様

本日もお読み頂きありがとうございます(*´ω`*)


「つまり、何だ。イングリットの連れ合いの騎士がシャガル王国にとっ捕まってるってことか?」


 トリステス帝国の皇城にある皇帝の執務室の窓際で緊急連絡用の鷹を空に放ちながら振り返る皇帝グエン・トリステス。


 飾り気の全く無い漆黒の軍服に身を包み、裏は朱色表は黒いマントを羽織った姿は異様なほど存在感がある。普段は飄々とした態度で周りに接するため気が付かない者も多いが、彼の存在感は飛び抜けて高い。


 今は機嫌が悪いのか、何時もより態度が尖っている。尤も古参の宰相や大臣達は戦時下の陛下に慣れているためそんな姿も大して気に留め無いのだが、ゲオルグはそんな父親をほぼ見たことが無いために若干の焦りを感じた。


 彼が物心ついた頃はほぼ魔族との戦いは集結し終わっており、大陸の覇者としてトリステスの皇帝グエンは君臨していた。その功績は寝物語とされるくらい有名であり彼を主人公にした物語が数多く出回った。息子2人はそんな父を小さい頃、誇りに思っていた。


 所が南大陸全土に結界が張られて平和になり、ある一定の年月が流れた頃。魔族との戦いに兵を上げて戦いに出る以外は皇城に身を置かない様子や自由気ままに見える振る舞い、そして英雄譚も相俟って気がつけば『英雄色を好む』と揶揄されるような人物像が勝手に出来上がり独り歩きし始めたのである。

 庶民が勝手に作り上げた偶像であり実際の彼は違っていたとしても広がった噂はそう簡単には壊せないものであったし、その噂故に皇妃が出奔してしまったのだが『其れだけ南大陸が平和になったって事でいいじゃないか』と噂を放置したのは皇帝陛下本人である。




 だが今目の前にいる威圧を伴う存在感のある軍人然とした人物に対して簡単に女性が擦り寄るような事は出来ないだろうとゲオルグ第2皇子は思う。普通の貴族女性なんぞ睨まれただけで気を失うだろうなと感心さえするのだ。


 やはり父は幼い頃に憧れた英雄のままなのだな、とゲオルグが1人で嬉しくなってニヤけていたのには誰も気が付かなかった。



「どうした? ゲオルグ」


「あ。失礼しました陛下。ご存知の通り各国の間者は世界中に散らばっておりますが、昨年ロザリアがシャガル王国に留学した折の容姿が元皇妃に瓜二つだったため、隣国で暮らしていたイングリット・レジアの身柄を拘束するに至ったようです。その際に夫の身柄も同時に捕獲され現在隣国の騎士団でも捜索中となっていました。皇城の隠し通路を教える事を条件に開放される予定だったらしいですね」



 手元の調書を淡々と読み上げるゲオルグ皇子。



「まあ、確かに瞳の色以外はロザリアにそっくりですからね。そのせいでシャガル王国に身バレしたと言われても仕方がないかもしれないですね」



 肩を竦めながら調書を纏めて近くにいる侍従に渡す。それを大臣達が頭を寄せて確認中である。



「どうなさいますか」


「あの糞豚を八つ裂きにするか城ごとぶっ飛ばすかの2択しか考えてなかったが、捕まっちまってるのか・・・」


「あの、糞豚ってなんですか?」


「シャガルの国王だよ、決まってんだろ」


 ニヤアと悪い笑顔の皇帝陛下に肝が冷えるゲオルグであった。




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