会議③
「それで、『八罪悪』の対抗策はあるのかしら?」
空気を読まずにシンリが質問した、アルタイルは黙ったまま、席に座った。
「っっ! おい特攻野郎! ここまで場を乱しておいて何も策が無いなどとは言わせないぞ!?」
「あるにはある、だが絶対ヤダ」
「子供みたいなことを言っている場合か! それでなんだ、その対抗策っていうのは!」
「はーい☆、この私シンリちゃんでございま~す!」
椅子から立ち上がり、行儀悪くテーブルの上に立つシンリ、アルタイルは外の方を向きしかめっ面だ。
「私はそこの超カッコいい美青年の百億倍強いので、『八罪悪』なんてコッテンパンにしてあげます!」
大きな胸を張り、鼻息を鳴らすシンリ。
「……ふざけているのか?」
机を拳で殴った、グラハッドの一撃により机が真っ二つになり、シンリが尻もちをついた。
「引退した雑魚に用はない! 俺が求めているのは兵器だ、力だ、この連合国が平和である事を象徴する形ある何かだ!」
「‥‥‥」
手に持っていたグリゲィスに力を籠めるが、シンリがそれを片手で制した。
「へぇ、この国が好きなのね、私も! 仲良くできそう!」
「ふざけ
「強い強い盾の騎士様、私と勝負しませんか?」
腕を組み、仁王立ちで言う。
「私は貴方に勝ち。私自身がこの国を守る象徴だという事を証明しましょう」
「ふざけているのか? 引退した娘が、円卓の騎士に?」
置いてあった盾を握りしめ、グラハッドは言う。
「良いだろう、円卓の騎士最強、天上の騎士グラハッドの力を見せてやる」




