コックピット
ダンがコックピットに入ると、
ザイケンがニヤつきながら、
「やっと色男様の登場だ。指示通り、タリス共和国に向かって飛んでるよ。あと3時間ってとこかな。
俺にもあとで時間くれよな。ミレニーとご無沙汰さ。な?」
ミレニーが、
「バカじゃないの?ダン、本気にしないでね。
今のところ、通信は入ってないよ。」
ミレニーはクルス王国出身の18歳。エアシューターの通信関係を担当している。
「ダン、レーダーに未確認飛行物体。まだ距離はあるが、こちらに向かっている。どうする?」
これはキュウ。エアシューターの頭脳系統を担当している16歳の天才。武道にも精通している。
ダンはキュウに
「ステルスでかわせないか?今は戦闘したくない。」
キュウは、
「できるよ。まかせて。チョイチョイっと」
ダンはリーダに
「サーシャを呼んできてくれ。自己紹介するんだぞ。」
リーダは、
「わかったコロ。待つコロ。」
少しするとリーダがサーシャと手をつないで登場した。
「連れてきたコロ。」
ダンはサーシャにひとりずつ紹介していき、サーシャは、その度に丁寧に挨拶した。
ダンはメイン操縦士兼艦長。操縦席に座るので、サーシャを艦長席に座らせ、ザイケンから操縦をあずかった。
キュウから
「未確認飛行物体とは距離が離れたよ。もう大丈夫さ。」
ダンは、
「ありがとう。キュウ、みんな、あともう少しだ。よろしくな。」
しばらくして、タリス共和国圏内に入った。