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甘いひととき
ダンはサーシャの髪を優しくなでていた。
サーシャはダンにもたれかかりながら、
落ち着きを取り戻しつつあった。
サーシャは、
「あれはいったい、、、」
ダンは唇で言葉をふさいだ。
サーシャは今は何も聞いてはいけないことを悟り、ダンの優しさに甘えた。
ダンは長い口づけのあと、
「俺に任せて、サーシャ様は、何も心配するな。」
サーシャは、
「様は、やめて。お願い、ダン」
ダンは、
「わかった、サーシャ。コックピットに行ってくる。あとでみんなに紹介する。それまで休んでいろ。」
サーシャは、ひとりベッドに横になり、ダンの背中を見送った。
今だけは現実を忘れて、ダンのことだけを想う普通の女性でありたかった。