姉妹のような二人♪
「みなも、ちょっといいか?」
「はい? 朝霧先輩、どうしたんですか?」
裕樹が急に教室に来て声がかかると不思議そうな表情を浮かべて近寄る。
クラスメイト達は興味津々にその様子を眺めていた。
「実は、今日は外せない用事があってな。 妹の裕香のことを預かってもらいたいんだ」
「裕香ちゃんを? 私は構いませんけど」
裕樹がすまなそうな表情を見せて言うとみなもは笑みを見せながら答える。
それを聞いて助かったようにほっとした様子を見せる裕樹。
「サンキュー。 こんなこと頼めるの懐いているみなもくらいなんだよ」
「いいえ、お役に立てるのなら嬉しいですし。 裕香ちゃんとも会えるのは楽しみなんで気にしないでください」
裕樹は手を握るとそう言い、みなもは笑顔を見せて言った。
それは本心だった、裕樹の頼みと共に裕香に会えるのは嬉しいし楽しみなのだ。
「じゃあ、途中まではみなものマンションまで送るから」
「はい、お待ちしておりますね」
裕樹はそう言うと手を挙げて去っていく。
みなもは手を振りながらそれを見送ると教室に入った。
その時にクラスメイト達に質問攻めされたのは言うまでもないだろう。
「おじゃまします♪」
「いらっしゃい、裕香ちゃん」
「みぃ!」
みなもの部屋に入ると笑顔で言う裕香とみなもは笑顔で出迎えると招き入れた。
みなちゃんも出迎えるように歩いてきて裕香に手を挙げる。
「みなちゃん、元気してた?」
「みぃ~♪」
裕香は笑顔でみなちゃんを抱っこすると頬ずりをしていた。
嬉しそうに頬ずりかえすみなちゃん。
「ふふ、仲良しだね」
「うん、仲良しだよ! ね、みなちゃん」
「みぃ♪」
みなもはにこにこと笑いながら言うと裕香はにこにこと笑いながら答える。
「じゃあ、ご飯作ろうか」
「みなも姉ちゃん、手伝うよ!」
「みぃ!」
みなもがエプロンしながら言うと裕香もエプロンをつける。
みなちゃんも真似をするようにエプロンをつけていた。
この光景もいつものことである。
裕樹が裕香を連れて最初に遊んだのが初めての出会いで、しっかりしている裕香に驚きもしたみなも。
それはみなも以外のみんなも同じではあったが。
最初はなれずにかみかみだったが、徐々に慣れて今のように自然に会話をしている。
「裕香ちゃんが来ると楽しいな~♪」
「私もみなも姉ちゃんといれて楽しいよ?」
「みぃ!(わたしも!)」
料理を作りながら楽しそうに会話する二人と一匹。
そんな会話と料理を楽しみながら夕食後。
「洗い物終わったね、みなちゃん」
「みぃ♪」
裕香はみなちゃんと一緒に洗い物をやっていたようだ。
「二人共ありがとうね、お風呂わかしてるからテレビでもみてようか」
「うん!」
「みぃ!」
みなもがソファーに座ると右に裕香が左にみなちゃんが座る。
挟まれるような形で座るのもいつものことである。
「ぴと♪」
「みぃ♪」
「ふふ、甘えん坊さんだね?」
くっついたのに気づいて裕香とみなちゃんの頭を撫でるみなも。
「えへへ~♪」
「みぃ~♪」
みなもの身体に手を回して顔をすり寄せる裕香と心底楽しそうなみなちゃん。
「可愛いな~♪」
「みなも姉ちゃん、大好き♪」
「私も大好きだよ♪」
「みぃ~?」
にこにこと笑いながら裕香の頭を撫でるみなも。
みなちゃんが小首をかしげて聞くと。
「「もちろん、みなちゃんも大好き♪」」
「みぃ~♪」
裕香とみなもの声が揃って言うとみなちゃんは嬉しそうに飛び跳ねる。
その様子も可愛らしいと思うのはぷちだからだろうか。
「みなも姉ちゃん、だっこ~♪」
「いいよ、おいで♪」
擦り寄りながら言うとみなもは裕香を抱っこする。
背中を撫でると裕香は胸にすりすりとしながらみなもに甘えていた。
「今日は一緒に寝ようね?」
「うん!」
「みぃ♪」
みなもがそう声をかけると裕香は元気よく返事をして、みなちゃんも返事をする。
そして、お風呂がたかれて三人でお風呂に入ることに。
「きちんと綺麗にしないとね♪」
「あわあわ~♪」
「みぃみぃ♪」
みなもが裕香の頭を洗い、裕香がみなちゃんの頭を洗ってあげている光景が広がっている。
シャワーで泡を洗いながして、みなもが裕香の身体を洗って裕香がみなちゃんの身体を洗う。
泡立てたスポンジで念入りに洗うみなも達。
「次はみなも姉ちゃんね!」
「みぃ!」
「え、いいよ。 二人は湯船につかってて」
洗い終えると裕香は目をキラキラさせて言うとみなもは笑顔で遠慮するが。
「いいからいいから♪」
「え、ちょ! もう」
みなもを座らせて裕香はみなもの背中をスポンジで洗い始める。
「みぃ~♪」
みなちゃんはみなもの髪を洗っているようだ。
背中から胸へと差し掛かるとみなもは少しくすぐったそうに身をよじる。
「ごっしごっし♪」
「んん、くすぐったいよ~///」
みなもの果実を洗う裕香とくすぐったそうなみなも。
そんな感じで身体は洗い終わり、湯船につかり、百秒数えて湯船から上がった。
それからバスタオルで拭きあいっこをして、パジャマに着替えてみなもの寝室へと向かった。
「さっぱりしたね~♪」
「うん!」
「みぃ♪」
ベッドに座りながらみなも達は会話をして、寝転ぶ。
そして就寝するために電気をけし、目をつむる。
「おやすみ、裕香ちゃんにみなちゃん」
「おやすみなさい、みなも姉ちゃんにみなちゃん」
「み~zzzz」
布団をかけてお互いに寝る合図をして眠りだす。
そんな一日だったそうな。




