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海に向かう道中だよ?

エリザさんの突然な宣言から数日後。

照りつける日差しと入道雲が見える景色の中……。


「今日は海に行くにはいい日だな」

「そうだね、絶好の海日和だね」


秀久がそう言うと事前にオイルをみっくーとせりかさんに塗ってもらった澪次が答える。

それでも帽子はかぶっているが……。


「レイナー、しっかりしい」

「うぅ、貧血になっちゃった」

「澪次の裸を見てなんでそうなるんだ?」


深紅がレイナを支えて声をかけ、当夜は不思議そうに見つめていた。

レイナの状態に疑問が浮かんでいる当夜にレイナは視線をそらしたのだ。


「あっちはなにやってんだ? まあ、それより良い天気になって良かったな」

「…………(にゃふっふ! つぐちゃんの水着を選んだかいがあったよ!)」

「うぅ、結局美桜さんと芹ちゃんに着せ替え状態にされて選ばれたよ」


つぐみを懐にいれつつ言う龍星と芹香はどこか自慢げに言うとつぐみは早くも疲れた様子だ。


「俺も招待されてよかったのかね」

「えぇんやって、光一くんも一緒に楽しもうで」

「深紅ちゃんの言うとおりでひゅ!」


頬をかきながら言う光一に深紅とみなもは笑みを見せながら言った。


「なんで、俺まで」

「いいじゃん、楽しもうよ、りゅーが☆」


流牙がぶつぶつと言うと腕をとってからめる響は笑顔である。

誘われてすごく嬉しいのだろう。


「そういえば、結局リムジンバスでいくことになったんだっけ?」

「そうだよ、エリザさんのメイドさんが運転するから大丈夫だとは思うけどね」


秋斗が龍星達がいる方に行くと首をかしげるとつぐみは頷いて答える。


「おばさんも運転するっていったんだけどね~」

「まあ、いいじゃない。 みんなで楽しみましょうよ」


美桜は残念そうに言っており、エリザがにこにこ笑顔で頭をなでていた。


「海、楽しみですの♪ ね、しろしろ」

「わきゅ~♪」

「ふふ、すごく楽しそうですね。 シロにしろしろ」


ウキウキしている白姫を見て優しい視線をおくる晃希。


「ウチと炎心もえぇん?」

「えぇんよ、二人も楽しまないとあかんで」

「ありがとう、深紅」


深紅にそっくりの紅深が不安そうに聞くと深紅は笑顔で頷いた。

それを見て炎心が代わりに礼を言った。


「ひばり、大丈夫?」

「う、うん。 なんとか」


和明はひばりを支えており、心配そうである。

おそらく綾香にひっぱり回されて疲れているのだろう。


「よーし、今年は大丈夫だろうな!」

「いやいや、練習しようよ。 綾香」


うんうんとひとりで綾香が頷いているのを見て鷹久が言うが効果はあるのだろうか。

そうこうしているうちにメイドが運転する車が到着し、つぐみ達の目の前で止まる。


「お待たせしました、これより皆様を安全に送るために来た者です」

『よろしくお願いします!』


車から降りて礼をして言うと全員がそう告げた。


「えぇ、よろしくお願いします。 それではみなさま車にどうぞ。 席は自由でよろしいので」


そう言うと扉をあけて勧めるメイド。


「さあ、行きましょう!」

「おかん、なんで張り切ってるんや」

「思いつきが実現したからかもしれないね」

「なんともエリザさんらしいな」


笑顔で言うエリザは助手席に座り、その様子を見ていた深紅が言うと澪次はくすり、と笑う。

光一も笑みを浮かべており、楽しそうである。

そして順番にリムジンバスに乗り込んでいくつぐみ達。

ぷち達も一緒に来ているのでつぐみ達の膝の上などにのっていたりする。

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