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つぐみの異能力とは?

「なんか、納得いかないよ」

「それまたなんでや?」


公園のベンチで座っている小柄な少女――雨宮つぐみはつぶやいた。

そんな彼女を不思議そうに見つめるのは水色の長い髪を揺らしている少女。

名前は神埼深紅といい、色々秘密が多い者だ。


「だって、深紅ちゃん達のは能力という感じが根強いけど……私の場合は」

「それはしゃーないやろ。 作者の妄想ではそれがぴったしやと思ったんやから」


ぶちぶちとつぶやくつぐみに深紅は苦笑いを浮かべている。

 それでも不服だと思うのは仕方のないことだ。


「たったそれだけで、こういう能力になるの? 来て”騎士王アーサー”」


つぐみが少しだけ不服そうになりながら、言霊を紡ぐとつぐみの横につぐみの姿で騎士甲冑に蒼いドレスを身にまとった少女が現れる。

騎士王と呼ばれるつぐみそっくりの少女の目のあたりはバイザーで覆われているようだ。


「あはは、影響がとても根強いちゅうわけやな」

「笑い事じゃないよ」


深紅がなんとフォローすればいいのか迷っている横で落ち込みモードになっているつぐみ。

自分を守ることと敵に攻撃することに特化した存在を持つ異能力がつぐみの力だ。

 呼び出した騎士王と融合して戦うことも可能だが、一度昏倒した為に許可は降りていなかったりする。


「まあまあ、そういう特殊な力もあるよ」

「ありすちゃんは普通の能力だからそう言えると思うんだけど」


くすくす笑うつぐみよりは背の高い少女――楠ありすは声をかける。

 つぐみのジト目に視線をそらすのは同じ力ではないからという安堵感もあるのだろう。


「お……まーた誰かが亜光速でふっとんどるで」

「触れた者や物なら、亜光速で吹き飛ばすことができる異能力だね。

確か、所有者は……美咲ちゃんだっけ」

「うん、そうだね。 まあ、そんな彼女にセクハラでもしたんでしょ」


深紅がふと、空を見上げたときに見えたのを見てつぶやくとつぐみは能力を参照し、ありすは呆れた様子で言う。


「って、そこは止めにいこうよ!?」

「みなもちゃん、それは無理な話だよ」


慌てて声を荒げるのはつぐみの親友の涼宮みなも。

 そんな彼女を見て困ったように笑うつぐみ。


「そうやで、つぐみの異能力の場合は」

「そ、そうだったね」


深紅もいいたいことがわかるのか苦笑を浮かべる。

 みなもがそれを見て思い出すとがっくしと頭を垂れる。

そして次に視線を深紅とありすに向けるのだが。


「あ、わっちはパスやな♪ めんどいし」

「同じく~♪」


まあ、二人共やる気が全然なかったりする。


「うぅ、困ったよ。 私の異能力も無理だし」

「ほい、連れテきマしタよ♪」


そうみなもはうなだれていると明香が箒にまたがり、目を回している少年を連れてこちらへと降りてきていた。

というか、いつから話を聞いていたのだろうか。


「あ、明香ちゃん……いつのまに」

「それはね、ボクが伝えてきたのさー☆」


驚くつぐみの後ろから響が笑顔で歩いてきて抱き寄せると頬ずりをする。

 これに慌てるつぐみだが、むげにはできないのが彼女だ。


「あ、してやられた!」

「響に盗聴器をしかけられとったんか、ありす」


制服を突然脱ぎ出すありすを見て、若干驚くが目を細めて呆れている深紅。

 まあ、深紅につけるよりありすの方が盗聴器類はつけやすいからだろう。


「響ちゃん、用意周到だね」

「あ、あはは、そうだね」


つぐみとみなもはその光景を見て苦笑いを浮かべていた。

更新れすよ~!

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