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七夕の日

洋館の庭に笹を立ててその笹の葉に願い事を書いた紙をつるす深紅達。

もちろんぷち達も願いごとを書いて吊るしてもらっている。


「ないない♪」

「ご機嫌だね、つぐぴょん」


うさみみぴこぴこしながら嬉しそうに笹を眺めているつぐぴょん。

それを見てにこにこと笑みを浮かべるつぐみ。


「わきゅ~♪」

「しろしろもご機嫌ですの♪」


その隣で狼耳と尾を忙しく動かすしろしろ。

白姫はしろしろを抱き上げて笑う。


「ひよ~♪」

「願いごと叶うといいね?」

「叶うと思うよ、ひばりの願いごとも叶うといいけどなぁ」


楽しそうにしているこばりにひばりは抱き上げて笑い、和明が笑みをみせる。

和明の言葉に目をぱちくりさせるひばりだった。


「やで~♪」

「よかったわね~♪ みっくー♪」

「こないに喜んでくれるんならやったかいはあるやんなぁ」


狐耳を動かしつつ、尾をゆらすみっくーに笑いかけるエリザは頭を撫でていた。

ちなみにみっくーは深紅の腕の中でおとなしくしている。


「くじゅ~♪」

「くじゅーも書けたみたいだね~♪ 待っててね、すぐに吊るすから」

「待て、響。 どこに行くつもりだ」

「どこって笹に短冊を」

「そっちは逆方向だ」

「あり?」


くじゅーは書けた紙を響に見せたので彼女は笑って紙を持って吊るしに向かうが、逆方向な為に流牙に止められる。

響は目をぱちくりさせながら言うと呆れたように言う流牙。


「みぃ~♪」

「みなちゃんも書けた? じゃあ、飾ろうね」

「しゅうやんも書けたか?」

「わう!」


みなもがみなちゃんから願い事が書かれた短冊を受け取り、笑いかける。

秀久もしゅうやんに問いかけるとしゅうやんは見せるように手渡す。


「まさか、いきなりここに集まることになるとはなぁ」

「こればかりはおかんの思いつきやから、しゃーないと諦めてや」

「やでやで!」


光一がそうつぶやくと深紅は苦笑しながらそう告げた。

みっくーはそのあいだに光一のぼりをしているようである。


「エリザさんの思いつきはよくあることだと受け入れた方がいいかもしれましぇんね」

「噛んでるから落ち着こうか、みなも」

「光一の言うとおり、落ち着いた方がいいぞ、みなも」


光一がいる方に来て言うみなもに秀久と光一は落ち着くように声をかける。

言われたことで噛んでしまったことを知り、恥ずかしくなりうつむくみなもだった。


「わうわう」

「みぃ~」

「うぅ、ありがとう。 二匹とも」


そんなみなもを宥めるように声をかえるしゅやんとみなちゃん。


「…………(せりかさんの願いごとはなにかな?)」

「せりかっか!」


芹香がふと思って尋ねると短冊の紙を見せる。

そこには”みんなが楽しく過ごせますように”と書かれていた。


「せりかさんはいいこだな~」

「…………(本当にいいこだよ~♪)」

「ふんぬぅ!」


願いごとを見て微笑ましく笑みを浮かべる龍星と芹香とりゅーさん。


「兼人と秋斗くんは願いごと、書けた?」

「ばっちしだ!」

「僕もだよ」


つぐみが近寄りながら問いかけると兼人は自慢げに秋斗は優しげな笑みを見せて言う。

そっかと笑みを見せながら笑うつぐみ。


「つぐみはどんな願いごとにしたんだ?」

「…………(聞かせてほしいなぁ♪)」


りゅーさんとせりかさんを肩に乗せた龍星と芹香が近寄りながら声をかける。


「私の? そうだなぁ~、”みんなが末永く健康に過ごせますようにとみんなと楽しい時間を過ごせるように”かな?」

「つぐみらしい願いごとだな」

「…………(もう、つぐちゃんてば可愛いすぎっ!)」


つぐみの照れくさそうな笑みに龍星は頭を撫でてやり、芹香はつぐみを抱きしめた。


「やれやれ、あっちは大変そうだね」

「そうだな。 澪次は書けたか?」


くすくすと笑う澪次に秀久は同意してから問いかける。

悩むような仕草をしてから首を横に振る澪次。


「ちゃんとかかないとあかん、と言いたいんやけど。 澪次の場合はしゃーないかも」

「色々ありますもんね」


深紅は澪次を見て呟き、みなもは苦笑を浮かべながら言った。

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