かき氷をせがまれて2!
かき氷をせがまれて2!
とある一軒家にてひとりのちいさな女の子と正座しているいかにも不良ふうな青年がいる。
ちいさな女の子は腰に手をあてて正座している青年に声をかける。
「あたしが兼人の相手に苦戦している時に、いくらなんでもかき氷を作りすぎでしょ!?」
「いや、ついぷち達にせがまれて」
女の子――つぐみは呆れたようにそう叫んだ。
それを聞きながら頬をかきながら青年――富士也少しすまなそうにしながら答える。
「しゃくしゃく♪ ない~♪」
「しゃくしゃく♪ わきゅ~♪」
つぐぴょんとしろしろはかき氷を美味しそうに食べていた。
イチゴやメロンのシロップの味をかみしめているようだ。
「ふんぬぅ!」
「かっか~♪」
りゅーさんはホッケーキにアイス盛りをせりかさんに渡していた。
それを嬉しそうに受け取り食べるせりかさん。
とっても幸せそうに見えるのはりゅーさんからだからかもしれない。
「うむ!」
「ぷちAさんも、もういいから!?」
「お、やるな! ぷちAさん!」
かき氷を沢山つくりまくるぷちAさんに気づいて止めにはいるひばり。
和明はぷちAさんの手つきをみて褒めていた。
そこらじゅうにあるかき氷が集まっているぷち達へとくばるひばりと和明。
「なぁ~♪」
「みぃ~♪」
るるなとみなちゃんも美味しそうにかき氷を食べているようだ。
尾がぶんぶんと揺れているあたり嬉しいのだろう。
「わうわう♪」
「くじゅ~♪」
「やで~♪」
しゅうやん・くじゅー・みっくーもかき氷を手にして美味しそうに食べている。
最近暑くなってきたから心地よいのかもしれない。
「の~♪」
「美味しい?ののちー」
響の膝の上にいるののちーに声をかける。
口元をティッシュで優しくふいてやっていた。
「ブルーハワイ好きなんやね」
「やで~♪」
「ふふ、幸せそうだね」
美味しそうに食べているみっくーに近寄る深紅と澪次。
狐の尾をぶんぶんと揺らしている姿は確かに愛らしい。
「はい、りゅーがも!」
「レモン味か、悪くない」
ののちーを頭にのせてから流牙にかき氷を配る響。
気を悪くしたような感じはなくそう告げる。
「いつのまにか大勢だな、つぐみ」
「お兄ちゃんのところに遊びにきて、まさかかき氷をするはめになるとは思わなかったよ」
「…………♪(つぐぴょんちゃんがつぐちゃんのカバンに忍ばせていたみたいだから、そうなったのかもね)」
龍星の懐にいれられて垂れつぐみんになりながらつぶやくつぐみ。
龍星はそんなつぐみを見て優しく頭を撫でていた。
芹香もにこにこ笑顔でその様子を見ている。
「ないない♪」
「あ~、俺は甘いの苦手だからいい。 だから、富士也にあげな」
「ちょ、俺にふるのかよ!?」
兼人はつぐぴょんに進められるがやんわりと断り、富士也に押し付ける。
それを聞いて驚きの声をあげる富士也だった。
『はむはむ♪』
「ひよ~♪」
「なんかすごい状態になってるけど、いっか」
「そうそう、楽しければそれでいいんだよ」
ルイセはお座りしてメロン味のかき氷を食べており、その隣でこばりも美味しそうに食べる。
ルイセとこばりを見てほのぼのするひばりと和明。
「しろしろもはグレープですの?」
「わきゅ~♪」
「そうですか、よかったですね」
白姫と晃希はしろしろをあいだに挟んで座りながら話を聞いている。
しろしろの手にはグレープ味のかき氷があった。
「みぃ!」
「わむう」
「なんでたべたせあいっこしてるんだ、こいつら」
「さ、さあ? でも、楽しそうだからいいんではないかな」
みなちゃんとしゅうやんはお互いのかき氷を食べさせあいっこいしていた。
それを見てつぶやく秀久とみなもは苦笑を浮かべつつも笑顔で言う。




