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獣魔退治?(異能力でだした話でせう)

「獣魔って、なんで夜中にしか現れないんだろう」

「言いたい気持ちはわかるけど、つべこべ言わずに行くぜ?」


しょんぼりしたまま歩く見た目は小学生でも、ある部分は大人の少女とどこからどうみても小学生にしか見えない少女が夜道を歩いていた。

二人の少女の名前は雨宮つぐみと北川さやか。


「なんだろう、今ムカツクモノログがあった気がしたんだけど」

「き、気のせいじゃないかな」


手には【ふた振りの双剣】が握られており、いつでも抜けるようにしているようだ。

もうひとりは変形ギミックのありそうな【双頭薙刀】を握っている。

こんな夜更けを二人の小学生が歩いていたら補導されそうだが、そうならないように指令が達せられていたりするらしい。

まあ、そうしないと二人の任務にししょうをきたすこと間違いないだろう。


「ところで、そろそろだよね?」

「ああ、目撃された場所ならすぐそこだからな」


つぐみが歩きながらそう言うと彼女は頷いて歩きながら指で指し示す。

特定の場所にたどり着くと、そこは誰もが近寄らないそんな雰囲気をかもしだす洋館だった。


「うっへぇ……色々なのが染み付いてやがる」

「これを祓うには時間がかかるね」


口元を抑えていうさやかにつぐみは苦笑しながら言った。

カツン、と音を立てながら二人は洋館へと足を踏み入れる。

すると、真っ黒い異形なかたちの生き物が突然現れた。

巨大なカエルのようにも見えるが、頭にはチョウチンアンコウみたいなかざりがあった。


「疑似餌か、これで誘って食ってたんだろうな」

「とんでもないやつだね! それで服だけ吐き捨てているんだかたまったもんじゃないよ」


冷静に判断するさやかと憤りをかくせないが震えも隠せないでいるつぐみ。


「まあ、どちらにしろ依頼をこなすだけだな」

「そ、そうだね! 怖いけど頑張らないと!」


さやかが双剣を構えるとつぐみも薙刀を構える。

巨大なカエルは口を膨らまして吐き出す。

つぐみとさやかは落ちてくる位置を推定し、後ろに避けた。

するともともとボロボロだった洋館がさらにくちていくのがわかった。


「腐食していってるな」

「あれにあたるとやばいから気を付けないと!」


腐食されていくのを見てつぶやくさやか。

つぐみは気合をいれるように意気込むと警戒するように巨大カエルを見据える。

巨大カエルが背中にある触手を槍のようにするどくさせて突き刺そうと突き出す。

さやかはそれを剣で横なぎに切り裂いて、トン、と跳躍すると靴底に触れている地面から空気を噴出してジャンプした。

この時にスカートがひらひらとたなびいたのはいうまでもないが本人は気にしていなかったり。

そして巨大カエルの上に舞い降りると剣を真下にして突き刺すように構えなおす。

気づいたカエルが口をふくらまそうとするが、つぐみが薙刀で巨大カエルの意識がそれた時に腕を横殴りに切り裂いた。

血しぶきをあげながら巨大カエルの腕が地面に転がる。


『グギャアアアアア!!?』


悲鳴をあげる獣魔の巨大カエル。

まさか、腕を切り裂かれるなんて思っていなかったのだろう。


「いままでの命を奪った報いをうけな!」

『ぎじゃあああ!』


そういいながら真上から振り下ろすように双剣を動かしていく。


「させないよ!」

『グウ!』


死に物狂いに残った腕の爪をふりかざすがつぐみがそれを薙刀で受けきる。


「はあぁぁぁあっ!!!」


すると上から真下にまで切り裂かれた巨大カエルがまっぷたつになった。

そして黒い瘴気とともに空に立ち上るのをみたつぐみが札を投げつける。

それに吸い込まれるとともに燃えていくのを見届けるつぐみとさやか。


「まずはターゲットひとつめだね」

「他のは情報が足りないもんな~」


つぐみが安堵しながら笑いかけると彼女は双剣を鞘にしまうと答える。

今回は依頼箱に投函されたことの依頼を受けてここまで来ている。

依頼どおりに見つけることはそうそうありはしない。

やつだってなにか考えているだろうから。

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