ちょっとした散歩かも?
「ないない♪」
「みぃ~」
「ひよよ~」
「せりかっか♪」
「ふんぬぅ♪」
「うむ」
「わうわう~」
「わきゅ~♪」
「に~♪」
「ねぇ!」
楽しそうに道を歩くぷちたち。
先頭を歩くは頼りになるせりかさんとぷちAさんとりゅーさんだ。
道中でお店のひとがこれでも持っていってといわれて次々と渡されるのもぷちの特権かもしれない。
もちろん、もつのはぷちAさんとりゅーさんなのだが。
つぐぴょんとしろしろに持たせて転んだら大変だからというのもある。
暫くあるいて森の入り口までくると、一匹の熊が待っていた。
ぷちAたちに気づくとのっそり歩いて近寄り、頭をすりつけている。
「うむ?」
「がう」
ぷちAさんが優しく熊の頭を撫でて話かける。
ここ最近はどうだという世間話みたいなものだと思われる。
「ふんぬぅ!」
「ぐ~」
りゅーさんもなにかあったら言ってくれと言ってるのだろう。
熊は嬉しそうに鳴き声をはっする。
さて、ここで読者の皆様は気になることであろう疑問点を解決しようと思う。
なぜ、凶暴ともいわれる熊がおとなしいのか。
それは怪我をしているこの熊を手当したのがぷちたちだからだ。
救急箱を持ってきてぷちAさんの指示に従い手当して元気になって喜びをあらわにし、熊もそれを見てしだいになつくようになったのだ。
え、普通は無理だろうって? ぷちAさんとせりかさんとりゅーさんとここにはいないがゆいのおかげで仲良くなったといえばいいかもしれない。
ここにいる熊はぷちたちみんなが大好きなので攻撃されでもしたら怒るだろうが。
そこはぷちAさんとせりかさんとりゅーさんという保護者がいることで熊も安心しきっている。
「に~?」
あっきーは熊になにを持ってきたのと訪ねている。
猫耳と猫尻尾がゆらゆらと揺らしているのを見てお土産が楽しみなのかもしれない。
「がう」
熊はバスケットいっぱいの果物と魚を得意げに見せる。
りゅーさんとせりかさんとぷちAさんの捕り方をみて覚えたのだろう。
「せりかっか☆」
「ぐるぐる」
せりかさんが熊の頭をよしよしとなでている。
どうやらせりかさんからお褒めの言葉をもらえて嬉しいのだろう。
「みゅ~!」
「くわ~」
つぐぴょんの方には鷹が降りてきてやはりバスケットいっぱいの果物を見せている。
喜んでいるのをみて鷹もどこか嬉しそうである。
しかし、どこにあったのかと聞きたくなるほどの巨大な果物たちである。
「に~♪」
あっきーは鷹にいつもありがとうと書いた紙を笑顔で見せる。
それでますます嬉しかったのかあっきーに魚をまるごと持ってきて見せてしまう。
嬉しいのはわかるが限度があってもいいと思うぞ鷹さんよ。
「わきゅ~♪」
「やで~♪」
「がう~」
「こん♪」
しろしろとみっくーは狐と狼から果物をもらっているようだ。
たまにお肉をだそうとするけど、泣かれたくはないので自重しているもよう。
それでも嬉しそうな二匹を見てこちらも嬉しくなっているようだ。
ぷちが喜ぶと誰もが暖かい気持ちになる。
それはぷちたちの特製なのかもしれないが、そんなことはどうでもいいだろう。
ぷちたちのはしゃいだり楽しんだりするところを見れればそれでいいのだ。
「ねぇ!ねぇ?」
「くわわ~」
とーやんは鷹に銃で狙い撃ちされてないかと聞いているようだ。
その心配はないと鷹は告げると、とーやんにも果物のおすそわけをした。
こんな時間をいつもぷちたちは過ごしており、時間になると熊たちもぷちたちも戻らなくてはならない。
まだ、遊びたりないつぐぴょんをりゅーさんがなだめ、おんぶして熊たちにお礼を言って森からでる。
まあ、とはいっても心配な熊たちはぞろぞろとついてきてしまうのだが。
まさにハーメルンの笛吹と間違えそうな行列だ。




