猫談義?
つぐみ達は今現在、龍星の家に遊びに来ている。
ちなみに彼らの飼い猫も一緒に連れて遊びに来ているのだ。
「に~」
「スズちゃんは甘えん坊だね♪」
みなもの膝の上で前足でふにふにしているスズ。
これは猫の甘え行動であり、成猫での赤ちゃんがえりする猫もいる。
まあ、スズはまだまだ子猫なのだが。
にこにこ笑顔でスズの背中や耳の後ろを撫でている。
「スズちゃん、可愛いよね。 秀久が両親にお願いして飼ってるの?」
「いや、元はといえばみなもが拾ってきたのがスズだったんだ。 それで俺が飼うことになってさ」
秋斗が猫じゃらしを見せながら己の飼い猫と遊んでいる。
アメリカンショートヘアの種類のようで楽しそうにしているのがわかる。
「へぇ~、こっちとは逆な感じだね」
「そうなのか?って、そうだよな~。 秋斗は野良猫に好かれてるもんな」
つぐみが苦笑いしながら言うと秀久が顔をあげる。
そう、気づいたら秋斗の周りには野良猫が集まってきていてることが多々あるのだ。
つぐみやみなもも負けないとは思うが、秀久や秋斗や龍星に比べたらまだまだなのだろう。
「気づいたら小動物が集まってるんだよな、俺の場合」
「…………!(きっとりゅうくんからなにかがあふれてるんだよ!)」
膝の上にいる黒い子猫を撫でながらつぶやく龍星に芹香は笑みを見せてつげる。
黒い子猫は嬉しいのか喉を鳴らしているようだ。
「あはは、確かにお兄ちゃんが寝ているといつのまにか来ているんだよね」
「…………(初めみた時は驚きの連続だったよ~)」
「しょれは見てみたかったですね」
つぐみは思い出しながら言うと芹香もにこにこ笑顔で思い返していた。
みなもが見てみたいと思ってそうつぶやいた。
「それより、猫がこの場に3匹いるのに喧嘩しないよね。 なんでだろ?」
「ん~、おとなしいからじゃねーか? だから、喧嘩しないんだろ」
秋斗が首かしげてアメショの子猫を膝に乗せながらつぶやいた。
秀久はスズとアメショと黒い子猫を眺めて勝手に推測を述べるのだった。
「ふんぬぅ!」
「お、サンキュー」
猫用ラバーブラシをもってきて龍星に渡すりゅーさん。
さすが、お気遣いぷち紳士と呼ばれることだけはある。
それを受け取ると黒い子猫の毛並みを整える。
芹香がお腹を触っても嫌がらずむしろ、もっとしてほしそうに見上げている。
「せりかっか~♪」
「うみゃ~♪」
せりかさんも優しく黒い子猫のお腹を撫でてあげていた。
この場にいる猫達はせりかさんも大好きなのか、近寄ると頬を舐めている。
楽しそうに笑うせりかさんは子猫達を撫でて首のサイズを確かめているようだ。
「ふにゃあ!? ちょ、スズちゃん!」
「みゃ~」
せりかさんに撫でてもらってつやつやのままみなものスカートに頭を入れている。
突然のことで慌てるみなもと知らないふりのスズ。
「ちょ、スズ! そこは穴じゃねーぞ!」
慌てて止めにはいる秀久だが、すでにスズの尾が出ている状況になっていた。
「み!」
「わう!」
そんなスズをたしなめるように声をかけるしゅうやんとみなちゃん。
しょんぼりしながら出てきてみなもの膝にお詫びの頭のすりすりをしていた。
「こいつはなかなか俺と芹香から離れないな?」
「…………(うん、他の人にも慣れてほしいんだけどね)」
苦笑しながら黒い子猫の頭や背中を撫でる龍星と芹香。
黒い子猫はせりかさんやりゅーさんなどのぷち達は大好きであり、秋斗もつぐみ達も好きなのだが。
それ以外には興味示さないようだ。
「ヤマトなら緊張をほぐしてくれないかな?」
「ああ、龍星さんが飼ってるハスキー犬だね」
つぐみの提案に納得する秋斗。
だが、猫と犬はいがみ合う関係なので心配ごとがたつ。
「まあ、大丈夫だろう。 ヤマトは大人だし」
「…………(むしろ遊んであげてくれそうだしね)」
外でヤマトと楽しそうに遊んでいるつぐぴょんとあっきーへと視線を向ける龍星と芹香。




