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羊みなもん

「うん、上出来やな」

「だね、羊帽子をかぶせたみなもちゃんの破壊力に秀久くんも喜ぶでしょ!」

「…………(これなら秀くんもメロメロだね♪)」


と、深紅と響と芹香が満足げにつぶやいていた。

今年の干支が羊だからという意味で着せたのだろうが……。

それでいいのか、二人共……。


「えうぅ/// こんなの恥ずかしいですよう」


羊帽子に胸元がひらいたもこもこのボディーワンピースもどき。

白い肌が映えてうつるのは間違いないかもしれない。


「なんでそこで恥ずかしがるんだよ」

「そうだよん、よくにあってるよん♪」


綾香は首をかしげクリスはにこにこ笑顔で笑いかける。

その横で羊着ぐるみを着せられたつぐみとひばりが膝をついていたのはなぜだろう。


「つぐみとひばりちゃんには着ぐるみだよね♪」

「ナイスや、レイナ! そう、二人もみなもと同じでもいいけど。

ここはあえての羊の着ぐるみにするんや!」


と、にこにこ笑顔のレイナを褒める深紅。

悪戯好きな彼女としてはどんな反応するのか気になるのだろう。

ちなみにクリス達は胸元がひらいたニットのタートルネックを着ている。

ナイスバディの彼女達の胸元がよく見えるのはいうまでもない。


「なにをどうしたらそんな考えにいたるんだろう」

「多分、ここ最近悪戯ができなかったからかも」

「深紅おねえちゃんが楽しそうならよいことですの♪」


つぐみとひばりは深紅の考えに苦笑を浮かべていた。

白姫はというとつぐみとひばりのそばでにこにこ笑顔である。

そんな3人を非公式ファンクラブがカメラを携えて撮っているのは彼女達は知らないだろう。


「な、なんだか人が集まってましゅよ?」

「多分、それだけみなもちゃんが可愛いんだよ!」


みなもの呟きにレイナが笑顔で笑いかける。

彼女も彼女ですごく楽しそうに見えているのは気のせいだろうかとみなもは思った。


「お、男性陣が来たで!」

「わくわくどきどきするね♪」

「…………(りゅうくんもときめいてくれるかな?)」


深紅の言葉に響はにまにまと楽しそうだ。

芹香は胸元が開いたタートルネックを見下ろして心配そうにつぶやく。


「わきゅ、土煙がすごいですの」

「あ、あれはヒデくんだね」

「なんか血気迫った顔に思えるよ」


白姫が言うとつぐみは双眼鏡で覗いて言い、ひばりは不思議そうに首をかしげていた。


「ぜえ、はあ……みなも!」

「ぴゃい!」


慌ててきた秀久に反応して声がうわずるみなも。

いきをきらしてから顔をあげてみなもをみる秀久は硬直する。


「あ、あの……ヒーくん?」

「はっ! な、なんて格好してんだよ!?」


みなもがおずおずと声をかけると顔を赤らめる秀久。

羊るっくのみなもはさらに可愛さと美しさがアップしているようだ。

カメラを持つ人のかずが増えているようにも思える。

いや、クリスと綾香と深紅とレイナと芹香がいるからもっと増えたのかもしれない。


「すんげー、数だな」

「ええ、これほどまでとは」

「とりあえず、ここから離れた方がよくないか?」


龍星が苦笑し、晃希も苦笑するが光一は頭をかかえつつもそう告げた。

まあ、クリス達の行動は嬉しくもあるが風邪をひいてほしくないというのもあるのだろう。

まだ、寒さは続いているのだから心配なのだ。


「あ、こういっちゃん、どうかなん? おねーさん達のこの格好」

「反応に困るからやめて、男としては嬉しくはあるけど」


抱きつかれて顔を背ける光一。


「光一くん、照れてるんやな♪ わっちは姐さんほどやないけどえぇやろ?」

「ちょ、深紅もかよ?! まじで反応に困るから!」


左側からもたれてる深紅に慌てる光一。

光一、モテモテである。


「ヒ、ヒーくん! め、めぇ~!」

「~~~~っ!!」


みなもが勇気をだしてそう言うと顔を赤らめる秀久。

そのままみなもを姫だきすると走り出す。

いったいどこに向かうというのだろうか?

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