ぷちとつぐみとひばり
「みゅ~?」
家の窓から外を眺めるつぐぴょん。
ちらほらと真っ白いものが降ってきているのを見てるようだ。
「わう?」
遊びにきていたしゅうやんが不思議そうに首をかしげて声をかける。
つぐぴょんは嬉しそうな笑顔をしながらしゅうやんに近寄る。
二匹はとても仲良しである。
「やで~♪」
「くじゅ~♪」
そんな二匹に近寄る、みっくーとくじゅー。
手にはぷち用防寒着が握られている。
ちなみにぷち全員に作られたものだったりする。
作成者はつぐみが主で動いている。
寒そうにしているのを見たくなかったという彼女の優しさによるものだろう。
「ひよ~?」
そこへもう一匹のぷちが遊びにきたようだ。
こちらもぷち用防寒着を着ているのがわかる。
「ひばりちゃん、こばりちゃん! いらっしゃい♪」
「うん、お邪魔するね♪ あれ、ぷちちゃん達今日は多いね?」
つぐみはというとひばりを出迎えており、声をかけていた。
ひばりが靴を脱いで部屋に入るとリビングに通されて、みた光景に目を丸くしている。
「うん、なんだか忙しいみたいだったから預かってるんだ」
「忙しいって、何してるの?」
つぐみは暖かい珈琲を用意しながら返事を返すとひばりは首をかしげて尋ねる。
戻ってきたつぐみは座りながら同じように首をかしげて。
「それが、教えてもらえなくてね。 特に深紅ちゃんとレイくんは教えてくれないんだよね」
「そうなの? どうしてだろう」
困ったように笑いながらお菓子もテーブルに置く。
ひばりも不思議そうな表情で首をかしげているようだ。
「みゅ~♪」
「わぅ~」
すりすりと甘えるつぐぴょんを抱きとめて頭を撫でるしゅうやん。
あの不憫のぷちとは到底思えない。
「そういえば、一ノ瀬くんとは一緒じゃないの?」
「いやいや、いつも一緒ってわけじゃないよ?!」
つぐみの疑問にひばりは慌てだしながら言う。
まあ、本人達にはそんな意識がないというのもあるのだろう。
「そういう、つぐみちゃんこそ……榊さんとはいなくていいの?」
「お兄ちゃんは芹ちゃんとらぶらぶしてるから///」
ひばりは姿勢を正して疑問をぶつけるとうつむくつぐみ。
この二人がいちゃいちゃしているのはもはや常識といってもいいだろう。
「ひよ~」
「ないない」
そこへつぐぴょんとこばりが二人の私服の袖を引っ張り、テレビの光景を見せる。
どうやらあの真っ白いのはなにかと聞いているようだ。
「あれは、雪だよ」
「冷たくて、寒いものなの」
つぐみとひばりは二匹を抱き上げて膝の上に載せると頭を撫でながら説明する。
つぐぴょんとこばりはそれを聞いて窓を眺める。
「わう! わぅ?」
しゅうやんがここでは降らないのかと聞いてきた。
「どうだろう、もう冬だからね~」
「降らないなんてことはないだろうとは思うよ?」
と、つぐみとひばりは問いかけに答えるのであった。
「くじゅ~!」
「やで?」
シロップつけると美味しいかと聞いてくるくじゅーとみっくーにひばりとつぐみは唖然とした。
なんでそんな発想になるのか理解しがたいのだろう。
そこで電話が鳴り響くのでつぐみはひばりに断りをいれて、携帯にでると。
『つ、つつつつ! つぐみちゃん、だ、大発見しちゃいまひた!』
という慌て声が聞こえてきたのだ。
声の主はどうやらみなものようでかなり慌てているのがわかる。
いったいなにが彼女にあったのだろうか。
「ど、どうしたの! みなもちゃん?!」
『わ、わたしにそっくりのぷちがいたんでひゅ!』
つぐみがそう声をかけると慌てたような声が聞こえてきて空気が止まる。
話が聞こえていたひばりが飲み物を吹き出しそうになり、咳き込む。
「みゅ?」
「ひよ?」
いきなりの事態にこばりとつぐぴょんは首をかしげている。




