光一ラヴァーズ!
冬といえば、パーティですよね!
光一は現在の状況に悩んでいた。
たまたま買い物をしていたのだ。そう、本当にたまたまだった。
だが、ここで出会ってしまったのだ。
ある3人の娘たちに……。
「こういっちゃん、どうかなん?」
「クリスの、ようにあっとるやろ? わっちの格好の感想も教えてもらいたいわ~♪」
「み、みなしゃん。 こ、光一くんが困ってまひゅよ?」
光一の右腕にしがみつくのは金髪ボブヘアーの少女――クリス。
その反対側にしがみついているのは水色ロングヘアーの少女――深紅だ。
そんな二人に注意をしているのは常識人の銅色のロングヘアーの少女――みなも。
ちなみに3人とも格好が違っているのだ。
どんな格好かというと、サンタ服であることは間違いない。
だが、深紅とクリスの場合は普通のサンタ服とは違うようである。
なぜならミニスカのサンタ服だからだ。
二人の着ているサンタ服は実に扇情的なもので、真冬に着る服であるはずなのに胸部を覆う布は極端に開いており、へそも丸出しだ。
極めつけは真っ赤なミニスカートで、下着が見えるんじゃないかというくらいに短い。
光一の太腿を挟む肉付きのよい白い脚は、ニーソックスとスカートにより実現する絶対領域を完璧に作り上げていた。
「に、似合っているから離れてほしいんだが」
「逃がさないよん♪」
「このまま連行しちゃうで♪」
「ふ、二人共! こ、光一くんに迷惑かけちゃだめでしゅよ?!」
腕を胸で挟み込む深紅とクリス。
悪戯めいた小悪魔な顔をしているあたり、わかっていてやっているようだ。
そんな二人を止めようと声を必死にかけるみなも。
みなもの服もサンタ服だが、ワンピースのようで胸元が大きくひらいているようだ。
恥ずかしがりやな彼女はそれを隠すよういケープのようなもので覆い隠しているが。
あんまり隠せているようには見えないでいた。
「ちょ、なんでそうなるんだよ?! てか、どこに連れて行く気だよ!?」
「こういっちゃんとの出会い記念ぱーちぃの会場だよん♪」
「そそ、その為に特設会場を用意したんよ♪」
「わ、わたしは止めはしたんだけど……」
慌てて声をはりあげる光一にクリスと深紅はかなり楽しそうに見ている。
みなもは困ったような顔をして話す。
言っても聞かないのがこの二人の特徴なのかもしれない。
まあ、そんなモテモテの光一に男性陣からのジェラシーのオーラと視線が突き刺さる。
目で殺せそうな勢いともいえよう。
「行く場所はわかったが、どうして3人ともサンタ服なんだ?」
「いや~、ぱーちぃといえばこれかと思ってねん♪」
「これを使用して光一くんをメロメロにしようかとも思っててなぁ♪」
「ふ、二人とも、パーティにそんな格好はありえないと思うよ」
呆れたようにしながら光一が問いかけると二人は更に楽しそうに笑う。
みなもは深い溜息をついてからツッコミをいれる。
「まーまー! 細かいことは気にしちゃ駄目だよん♪」
「それじゃ、行くで~♪」
「ま、待ってよ~っ!」
「ちょ、おい?! 待て、本当に行くのかよおぉぉっ?!」
クリスと深紅により、光一はそのまま連れていかれた。
みなもが慌ててその後を追いかける中、光一の叫びが木霊して消えたそうな。




