つぐぴょん、お姉さんに会うの巻!
蓮華さんを秋雨様から使用許可をもらったので描いてみました!
「みゅふあ~」
「キュアフ……キュイ」
早朝、つぐぴょんは起きると目をくしくしとこすりながらベッドから降りる。
つられてスピカも起きるとつぐぴょんが落ちないようにフォローしつつ降りた。
その様子を見てほっこりするのはこの二匹ゆえにだろうか。
「あ、おはよう! 今日も早起きだね♪ でも、いつもと違うくらい元気があるね」
「ないない!」
『キュイ!』
階段を降りて廊下を歩いているとつぐみと出会い、挨拶する二匹。
ただ見ただけでいつもと違うことに気づくつぐみ。
なんでそこまでわかるのだろうか、これも彼女にある力なのかもしれない。
「ふふ、蓮華さんに出会えるのがそんなに楽しみ?」
「みゅ~♪」
『キュイ~♪』
くすくすと笑いながらカレンダーを見せるつぐみ。
つぐぴょんとスピカはカレンダーの丸印を見てにこにこ笑顔を見せる。
蓮華というのはつぐみにとっては芹香の次にもうひとり姉のような存在だ。
どちらも頼りがいのあるところがある為、憧れも人一倍だったりする。
「そっか、じゃあ。早く顔を洗って着替えて来てね♪ スピちゃんつぐぴょんのお手伝いよろしくね」
「ないない!」
『キュイ!』
つぐみがしゃがんでそう声をかけると、敬礼するつぐぴょんと吠えるスピカ。
そして二匹はとたとた、と洗面所へと向かう。
その様子を眺めてからつぐみは台所へと向かいながらエプロンをつける。
「さて、朝食の準備をしないとね!」
そう言いながら腕まくりをして台所で忙しなく動いて準備をする。
つぐみ専用お立ち台もつかっての作業ではあるが。
しばらくしてつぐぴょんとスピカが戻ってきて、リビングにはいるとテーブルに食パンと目玉焼きやサラダが並べられていた。
「みゅ~♪」
『キュイ~♪』
それを見て目をキラキラと輝かせる二匹。
うさみみときつねみみがぴこぴことせわしなく動いているのがわかる。
その姿は写真に収めたくなるほど愛らしいといえよう。
「じゃあ、朝ごはんを食べようか♪」
「ないない♪」
『キュイー♪』
つぐぴょんを椅子に座らせて、スピカはテーブルのしたで行儀よくお座りをさせると。
それぞれの目の前に朝食をおいてあげるつぐみ。
そしてつぐみが座ると二匹はそれぞれ手を合わせて言うと食べ始める。
つぐみはそれを嬉しそうに眺めながら自分も朝食を取る。
~~~~☆~~~
朝食をとり終えて、しばらくして洗い物を終わらせてからつぐみはつぐぴょんとスピカを連れて外出することにした。
家に鍵をかけてしばらく歩いていき、噴水広場の前にくると、見慣れた人影を発見するつぐみ達。
ちなみに首の後ろにはスピカが巻きつくようにのっており、頭にはつぐぴょんが乗っている。
「ないない~♪」
『キュイ♪』
「あ、蓮華さんだ! 行こう♪」
いち早く見つけたつぐみ達は、人ごみに気をつけながら噴水広場の前へと向かう。
そこにはいつものズボンにベストにブラウスといういかにもな服装の黛蓮華が立っていた。
それを見てつぐみはもったいないな~と思いながら近寄る。
「早いわね、つぐみにつぐぴょんにスピカ」
「そうでもないと思うよ? それより、やっぱりその格好なんだね」
ふ、と笑みを浮かべる蓮華につぐみは笑みを見せてから問いかける。
女らしい服を着ることに慣れてないが為に男装のような服装になってしまうのが蓮華だ。
蓮華との買い物は服を見繕いつつ、それに可愛い服装を着ることになれるようにするというのがつぐみの目標だったりする。
「えぇ、可愛い服なんて着慣れしないからね。 せっかく選んでくれたんだろうけど、ね」
「ううん、慣れるまでが大変なんだから大丈夫だよ!」
と、困ったように笑みを見せる蓮華につぐみは首を横にふると笑顔で言う。
「ないない!」
『キュウキュウ!』
蓮華に手を伸ばすつぐぴょんと撫でてほしそうなスピカの声が響く。
それに気づいて蓮華はつぐぴょんにすぐに飛びつかなかったことを褒めながら抱っこし、スピカも同じように褒めて撫でる。
「みゅ~♪」
『キュイ~♪』
「よしよし、いい子ね」
嬉しそうに耳を動かす二匹を見て微笑む蓮華。
それはとても慈愛に満ちており、立ち止まる人がでてきそうなくらいだった。