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狼と天狐

ほのぼの?

「ルイセは、本当に散歩が好きだよね」

「わふわふ♪」


ハーネスに繋がれて楽しそうに歩く子狼。

 それを見つめて優しく微笑むみなも。

とある時に父親から送られてきたのが子狼のルイセである。

 多分番犬みたくする為に送ってきたのだろうと予測をみなもはつけていたりする。

まあ、どちらにしてもみなもは楽しく過ごしていたりするのだが。

 普通は狼がでていることに驚きの声があがるがここはそんなことすら気にしていなかったりする。


「あれ、みなもちゃん?」

「きゅい?」


自動販売機で飲み物を買い、ルイセには専用の折りたたみの器を使ってペットボトルをそれに注いだ。

 そしてしゃがんでルイセの目の前に置くと嬉しそうに尾を揺らして飲んでいるのをみなもが眺めていると……。

巫女服姿のつぐみと天狐とであった。

 ルイセはそれに気づいて顔をあげると尾をゆらゆらと揺らす。

それは天狐も同じようで、二又に分かれた尾を揺らしていた。


「つぐみちゃんとスピちゃん! つぐみちゃん達も散歩の途中?」

「うん、ずっと散歩しないのはこの子によくないからね。

まあ、ちょっとした作業の帰りでもあるけど……」


笑顔で笑いながらみなもが尋ねるとつぐみも笑みを見せて答える。

 そんな二人をしりめに地面でころころと転がる二匹。

なにをどうなって、こんなに仲良しなのか。

 それはつぐみとみなもにもよくわからないことだったりする。


「わふぅ~♪」

「きゅい~♪」


楽しそうにじゃれあう二匹を見て通行人がほっこりしながら通り過ぎる。

 アニマルセラピーの効果でもあるのかもしれない。


「あれ、つぐぴょんちゃんは?」

「あの子は、ぷちAさんにお願いしてきたの」


きょろきょろと周囲を見ながら尋ねるみなも。

 つぐみはそれに気づいて苦笑しながら答える。

ぷちAさんはぷち達の保護者で、かなりたよりになるぷちなのである。

 だから、よくつぐみ達はお守りを頼んでいる。


「そっか、ぷちAさんなら安心だね」

「うん、危ないところには絶対行かせないしね」


と、みなもが笑うとつぐみも同意するように笑みを見せる。

 お互いにぷちAさんの頼りがいを理解しているからこその会話だといえる。


「わう!」

「きゅい!」


みなもとつぐみを呼ぶ二匹は二人の足元できちんとお座りをして待っていた。

 その姿がさらにほんわかするのは二匹ゆえの愛らしさによるものかもしれない。


「あ、もういいの?」

「二匹ともかなりじゃれあったんだね。 これはシャンプーしないと駄目かな」


振り向いて言うみなもとつぐみは天狐のなりをみて苦笑を浮かべる。

 まあ、これに関しては嫌がってなかったりするあたり確信犯なのかも。

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