ぷちたちの冬の季節
「やで~♪」
「やでやで~♪」
みっく―(A)は自慢の三尾の狐尻尾を揺らしている。
みっく―(B)の狼の尾がやけにもっさりしていた。
冬の効果なのか尻尾がもっさりしていた。
「どうしたらこないになるんやろ。 てか、なんで二匹に増えるん?」
「これもぷちの神秘なのかもしれないね?」
深紅は苦笑いを浮かべていた、ブラシを片手に困惑しながら言う彼女に澪次もブラシの手伝い。
ぷちの不思議とは謎に満ちている。
そんな事態になっている頃、響の家では。
「くじゅ~♪」
くじゅ―は翼の手入れをしているようだ。
流牙の頭の上で、だが・・・。
こちらはなんの変化もないようである。
「元気だね、くじゅ―は♪」
「そのまえにこいつを下ろせ」
「まあまあ、いいじゃないですか。 義兄さん」
響はニコニコと笑いながらくじゅ―の服を用意していた。
響の家は普通にしては大きかったりする。
そんな彼女には妹がおり、姉とはちがいかなりのしっかりものだったりする。
その頃、みなもの家では……。
「みなちゃん、冬だから尻尾、もっさりになるんだね?
というか、ありえないもっさりなんだけど(汗」
「み~♪」
「わふ~」
「はいはい、動いちゃだめだよ~」
みなもは膝とみなちゃんを乗せて猫尻尾をブラシで整えるのを裕香がお手伝いをしていた。
ぷちの神秘に驚きをかくせないが、それでもぷちとはこういうものだとわりきるべきかと悩みが耐えないみなも。
「こいつには変化ないな?」
「ガウ」
「みぃ~」
自分たちのぷちを見て裕樹はそうつぶやいていると。
「み~!」
「うわ!?」
みなちゃんに顔に張り付かれてしりもちをつくことになる裕樹。
「だ、大丈夫!?」
「大丈夫、ユウ兄ちゃん!」
そんな彼にみなもと裕香が近寄り、心配そうに声をかける。
「ああ、なんとかな」
「み~♪」
苦笑しながらみなちゃんの頭を撫でる裕樹。
「冬になるとかなりアグレッシブになるみたいで」
「そうなの? そうは見えないけど」
みなちゃんを見つめる裕香。
こてんと首をかしげるみなちゃん。
「もしかしたら、ユウ兄ちゃん限定かも!」
「えぇ!?そうなの!?」
裕香がそういうと驚くみなも。
「いやいや、納得はいくけどなんで俺限定なんだ」
みなちゃんが抱っこをアピールしているので抱き上げる裕樹は苦笑が。
「それもぷちだからじゃない?」
「謎れす」
そのころ、つぐみ方では。
せりかさん、つぐぴょんと雪が降る中を散歩していた。
手をつないで仲良く歩くのは寒いけど楽しいと思えているつぐみ。
「あ、ケイくん!」
「つぐみも散歩?」
「うん!」
近寄ってそんな会話をするつぐみと京里。
それはとても楽しそうに見えた。