タイムスリップしたよ!
裕樹たちが町中で歩いていると、なにか空が曇ってきて。
みんなで上を見上げていると、光がひかってひゅるる~という音がでてそうな感じで少女たちが降ってきた。
裕樹は目をぱちくりさせながら落ちてきた少女を見事にキャッチした。
その少女は肩のあたりで切りそろえたショートボブに・・・・そして・・・。
「わたし?」
「裕香?」
「裕香ちゃん?」
裕香は驚いたようにつぶやき、裕樹とみなもも驚いたように見つめる。
「あ、ユウおじさんだ!」
と、裕樹を見て少女はそう笑顔でいった。
にこにこと笑っているあたり、ご機嫌なのかもしれない。
「おじっ!」
「あ、裕樹がなにげにショックをうけている」
「さすがにショックだったんだな」
龍星と秀久は裕樹を見て苦笑をうかべる。
「ちょうせい失敗したかな~?」
「なんか深紅に似てるね?」
「せやけど、澪次にも似てるで」
頭をかきながらいう少女は黒髪で紫色の瞳をしていた。
そんな彼女の名札には深羽と書かれているのにきづいた。
「ちょっとごめんね?」
みなもはそう断りをいれて裕樹に抱っこされている少女の名札を確かめる。
するとそこには裕里と書かれていた。
「あ、ママだ! でも、なんか若い?」
「ゆ、裕香ちゃんの子供!? あ、なら似ているのも納得ですね」
裕香に気づいて笑うが小首をかしげているようだ。
みなもは驚きながら裕里を見てつぶやいた。
そして周囲を見て全員を見てみんな若い!と叫んでいた。
「どうやら、この子たちは未来から来たようね。 こんな異変なかなかおきないわよ」
と、霜月火供夜はそう言った。
「あ。おとーさんとおかーさんだ」
「でも、若いぞ?」
「俺と芹をみて言ってるしな」
『うん、これは間違いなくわたしたちのことを言ってるよ』
二人の子供を見て龍星と芹香はうなずき合う。
名札には龍香と芹菜という双子のようだ。
よく似ていることもあるから二人は確信したようである。
「ないない!」
「せりかっか!」
「ふんぬぅ!」
しゅぴっと手をあげて裕里たちに挨拶するつぐぴょんとりゅーさんとせりかさん。
仲良く手をあげているとこは本当に仲良しである。
「なら、この子はわっちの子かいな」
「そーやよ。 おかあさん」
深紅がまじまじと見つめて言うと深羽は嬉しそうに笑って答える。
火供夜は目の前に出現した子供たちを見て腕を組んで悩みだす。
普段の彼女からはおもいもよらない真剣さである。
「と、とりあえず。 ここは一目があるから移動しよう!」
「せやな、そうした方がえぇやろ」
つぐみが提案すると深紅は同意した。
全員も同意見なのかここから移動することになった。
はたして彼女たちはどうやって未来から過去にやってきたのだろうか。