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秀久とみなも(プールversion)

最近は気温が高くいつもより高いことが多い。夏の苦労はこの暑さで吹き出る汗と怠い感覚だろう。

もちろん、そんな暑さもあるからこそ開かれる場所であり、涼める場所でもある。

水を最大現に満喫できる場所・・・・、それは海水浴場やプール。

新たに作られたプールにウォータースライダーやライブイベント、ゲームなどたくさんのアトラクションすらも楽しめる巨大プールだ。

そこに秀久はみなもと一緒に来ていた。

とはいってもみなもは着替え中で秀久はすでにパラソルを立てて、ぐっと体をのばす。

ちなみにここはみなもの父がチケットを用意してそれを渡している。

秀久の肉体は腹筋がわれていて筋肉もきちんとついている。


「学園都市最大のプールかぁ・・・人も多いことで」


秀久は空を眺めつつ、ぽつりとつぶやいた。


「ヒーくん・・・・お、お待たせしました」

「お、きた・・・か」


もじもじしながらみなもは秀久の前に現れた。

振り向いた秀久が彼女の姿を見て硬直する。

秀久だけでなく周囲の視線も集まる。

白いビキニに陽光で輝く金色の髪が映える。首の後ろで結ばれている紐と胸元、腰には小さな赤いリボンがアクセントとなっている。

金色の長い髪を後ろにまとめて束ねているようだ。

白い肌はきめ細やかで、腰はくびれて手足も長くスタイルはかなりのものだ。彼女の動きに合わせて大きな胸が揺れる。

おぉ……と周りから歓声が上がり、ぴゅいーと口笛をふいているものもいるようだ。

それでか、とっさに我にかえった秀久が慌てて目を逸らす。

耳まで真っ赤なのがばればれである。


「に、似合ってるぜ・・・とても」

「ほ、ほんとう・・・ですか?」

「あ、あぁ」


みなもが緊張した様子で尋ねると視線をそらしたまま答える秀久。

どうやら直視できないようである。

ちらっとみなもを見て鼻をとっさにおさえている。


「よ、よかった」


ほっと胸をなでおろすみなも。

その隣でしゅうやんとみなちゃんが浮輪を装着しているのがわかる。


「じゃ、じゃあ遊ぶか」

「は、はい!」


秀久に言われて笑顔でうなずくみなも。

手を繋いで歩いて向かう二人はまるで恋人同士といえるであろう。

嫉妬の視線がすべて秀久にあたっているのはいうまでもないが。


「そうそう、上手になってきたじゃねーか」

「そ、そうですか?」


秀久に手をひいてもらいながらバタ足をするみなも。

みなちゃんとしゅうやんは秀久の両肩にのっているようだ。

彼女は泳げないのでだから、泳ぎの練習をしているのだ。

しばらく泳いで、ワニのようなビート板ぽいなにかに乗ってまどろんでいるみなも。

そこへ近づく黒い影、真下に近づくとどばっと飛び出してきて。


「ばあっ!?」

「わひゃあ!?」


そう言いながら驚いてプールの水面に落ちるみなも。

しゅうやんとみなちゃんはパラソルの下でにこにこ笑顔で見つめていた。


「あははは、驚いたか?」

「うぅ~・・・・ひーくんのばかぁ! わたしは泳げないの知ってるくせにぃっ!」


笑いながら髪をかき上げて悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべていた。

みなもはというと涙目を浮かべていた。

その瞳は怒りもやどっているように見えた。


「わ、わるいわるい! もうしないから」

「ばかばかばかばかばかぁっ!!」


ぽかぽかと秀久の胸板をたたいているみなも。

恋人のひとときともいえるやりとりでしか見えないが、本人らにはそんなこと知らないのである。

その後はアトラクションやイベントをこなし、最後にウォータースライダーをしたのだが。


「はーい、じゃあいきますよ~」

「おう!」

「ひゃうん!」


女性のスタッフさんに言われて反応する秀久がみなものやわらかいバストをもみしだいてしまい、艶めいた声があがる。

その声にきづいてスタッフさんが冷たい瞳を向けていて、秀久自身は青ざめながらもぶんぶんと首を横に振る。


ぱちぃん!!


という音とともに不可抗力だあぁぁぁぁぁぁ!!?という声が響いた後、背中も押されるのであった。

みなもの悲鳴と秀久の不可抗力という声が合唱したままプールに流れ落ちた。


「ひーくん、大丈夫ですか? 座る位置がわるかったみたいです」

「気にするなよ、いままでにくらべればこれくらいどうってことないよ」


頬にでっかい紅葉ができている秀久の頬をアイスノンで冷やしてあげるみなも。


「で、でも・・・」

「大丈夫だって」


みなもはそれでも浮かばれない顔をしているので秀久は起き上がって頭を撫でている。

みなちゃんとしゅうやんはクーラーボックスから飲み物を取り出して飲んでいるようだ。

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