裕香ちゃんのお姉さん体験! その3
今回はつぐみ編ですっ!
「お邪魔しますっ♪」
「ないない~♪」
『クオン♪』
『コン♪』
つぐみの番となり、今はつぐみの家に遊びに来ている裕香。
そんな裕香を出迎えるのはつぐぴょん達である。
裕香が遊びに来るのをいまかいまかと待ち構えていたのだろう。
「わ、元気いっぱいだね♪」
「裕香ちゃんに会いたくてしかたなかったみたいなんだよ?」
裕香はつぐぴょん達に視線を合わせると笑いかける。
そんな裕香を見て優しく見つめるつぐみ。
「おや、それはつぐみも同じなんじゃないんですか?」
「お、お父さん!? え、なんで? 遅くなるんじゃ」
部屋の奥から歩いてきた茶色い髪の短髪の男性で雰囲気は優しげで大人びているように見える。
背は平均的な高さのようだ。
「あ、お邪魔してますっ! えっと、はじめまして! 朝霧裕香です。
つぐみ姉ちゃんにとても仲良くしてもらっていますっ!」
裕香はつぐぴょん達から顔をあげてきちんと立つと綺麗なお辞儀をして自己紹介をする。
「朝霧……あぁ、つぐみの先輩にあたる人の妹さんですね? つぐみから聞きおよんでいますよ。
はじめまして、雨宮鷹斗といいます。 よろしくお願いしますね」
「は、はい! よろしくお願いしますっ」
「裕香ちゃん、落ち着いて(汗」
鷹斗は笑みを浮かべて裕香に近寄り、視線を合わせるようにしゃがんで彼女の頭を撫でた。
かちこちに緊張している裕香をみて背中を優しく撫でるつぐみ。
「ふふ、可愛らしいお嬢さんですね。 裕香ちゃん、でしたね? 娘を……いえ、つぐみと仲良くしてあげてくださいね? いつも無茶ばかりしているので父親としては心配でして」
「そんな、こちらこそ仲良くしてもらっているので」
「もう、お父さん! そういうことは言わなくていいってば!」
にこにこ笑顔で言う鷹斗に裕香は苦笑を浮かべながら告げるとつぐみは恥ずかしそうに口を開く。
「おやおや、娘に怒られてしまいましたね」
「わざとやってるでしょ! まったくもう」
「……つぐみ姉ちゃん、お父さんと仲良いんだね」
困ったように笑う鷹斗につぐみは腰に手を当てて言うと裕香は交互に見つめてつぶやいた。
「うん、まあ良いほうかな? それより、中にはいってなにかしようか」
「うん! つぐみ姉ちゃんと料理したい!」
「まるで姉妹のようですね~」
つぐみは笑みを浮かべて頷いてから裕香の手を弾いて歩き出すと裕香も嬉しそうに笑う。
それを見つめながらにこにこと笑う鷹斗がいた。
「じゃあ、料理しようね」
「うん、今回はなにを作るの?」
つぐみと裕香は手をつなぎながら二階へとあがり、会話をしながら荷物を置きに向かう。
その後をつぐぴょん達がてくてく、とついて行く。
「ん~……そうだね、オムライスにしようか」
「うん! それいいね!」
つぐみが微笑むと裕香は満面の笑みを浮かべて同意するように笑う。