私の話
小さいと言われる私の声。
「もっとはっきり喋って。」
はいつものこと。
自分じゃ大きな声で喋ってるつもりなのに、
相手に届かないのだ。
まさかまさかまさか、
聞こえてないなんて思わないじゃないか。
みんなと同じように、普通に喋ったら普通に返事が返ってくる。
そんなの当たり前。
だけどだけど、
違ったんだ。
私の口から飛び出した大切な言葉たちは、
相手に届くこともなく消えてしまう。
だから、
「・・・・話をきいて・・・・。」
まさかまさかまさか、
・・・聞こえてるなんて思わないじゃないか。
どうして、
私の声は届かないんじゃなかったのか。
「いいですよ。」
君の言葉が、
言葉が、
驚くほど優しく耳に響いた。
その日の放課後。
私は久しぶりに会話というものをした。
*To be continued.