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第0話 完壁な容器②
お父様に部屋をもらった。本棚がたくさんの部屋だった。
「ここは本を保存する場所です。あなたはこれから、ここで生きていきます」
「…ここは、本しかない…」
「一週間ごとに実験をします、それ以外の時間はこの部屋を出てはいけません」
「…実験?」
「オズしか手伝えない実験です。でもその前に」
お父様は、硬いものを私の首につけた。
「…これはなに?」
異物感がある。
「首輪です。オズの安全を守る道具です。大丈夫。すぐに慣れます」
これが首輪か…
「では、お父さんは仕事に行きます。ご飯の時間にご飯をあげます。眠りたいなら床で寝よう。まだな」
そしてお父様が部屋を出た。
ここにいる人は、今はわたし一人だけ。
「…」
わたしは部屋を出ようとした。しかし何か、見えない壁がある。
完全に出られない。怖い。
しかし、お父様が出てはいけませんと言った。やっぱりいい子にしなきゃ。
まだ、お父様ともっと話をしたい。誰かと遊びたい。でも仕方ない。
あまり読めない本を読む、今はこれだけ…




