第0話 完壁な容器
最初の記憶は血と瘴気。
痛い。
身体に感覚がない。痛さしかなにも感じられない。水のように床に零れてるみたい。
痛くて痛くて泣きたい。しかし必死に口を開けようとしても口を探せない。
それに、何も見えない。暗い。
自分とは何かさえ知らない。私は痛みに苦しめられた。
一体何時間経ったか。
とろとろ意識を呼び覚ましたのは、男性の声だった。
「これで使えるんか」
「大丈夫です。しっかり固定すれば組み立てます」
粗野な声と優しい声。
「でもこんな状態うまく固定できるかい?それにこんなボロボロなひき肉、力がないんや」
「あくまでも容器です、これでいい」
そして、 身体が何かに包まれた。
暖かい。痛みが消えた。
しかし意識が相変わらず混乱している。
「そうだ、便宜上名前でもつけるかい?混乱させないように」
「大丈夫。番號の入れ墨を入れますから」
「番号じゃねぇって、名前だ」
「そうですね。では、この子はオズ」
「創意がないな」
「ご心配なく、これて十分使えます」
♢♢♢♢♢
目が覚めたら、わたしは水の中にいる。
なに、これ。
血水?グラスの中に?
怖い。このままではおぼれて死ぬ。
ここから出られるように手でガラスを叩いた、しかしわたしの力が足りなかった。
手でガラス叩る。これは、わたしの手…
「結局こんな身体か。十歳未満の幼女だなぁ」
「これでいいです。この容量がいいと思います」
「デザインは?」
「無限に近い容量、従順である性格と本能。それと教育とお仕置を受け入れられるように痛いのが大嫌いな体質になりました。きっと、うまく利用できます」
「こいつもう醒めたぞ」
「そうですね。では、そろそろ」
そして、ある人がわたしを取り出して、床に置いた。
鼻腔には強い血生臭さしかない。気力も尽きた。
ここはどこ?薄暗がり、変な設備がいっぱいある場所…
「起きなさい。オズ」
頭を上げたら、男性がいた。
「まずは身体を拭きなさい。あとで首輪をあげます」
眼鏡をかけている優しい男性。
「首輪?…」
「安全を守るものです。あなたの名前はオズです。私はお父様ですよ」
「お父様……」
「早く行きましょう」
この人はお父様。
不安だったが、頼まれる人がいると、少し落ち着いた。
しかし、もう一人はどこなんだろう。
「もう大丈夫です。あなただけの部屋はもう用意しました。そこはとても安全です。ついて来なさい。オズ」
「わたし、足が…」
「そうですね。今のオズは歩けません。大人に面倒をかけることはダメですから、自分這いなさい」
這うですか…
「いい子にしてくださいね。オズ」
「はい」




