奈々子と健介 vol.006. 社長ロサリン榊。
「松下健介~いる???」
企画室にワンピース姿で入ってきた一人の女性ロサリン榊、
このアパレル会社の社長である。
生まれはアメリカ、サンフランシスコで、大学時代に日本で過ごす。
その大学時代に日本の文化に惚れ込み、
そのまま日本人として帰化。
両親が元々ファッションデザイナーの元で仕事をしていたために、
その血統からかロサリンもファッションの分野を歩み、
日本でアパレル会社を立ち上げたのだった。
もちろん語学は英語と日本語の両方話せる。
「あっ、ロサリン!」
ロサリンは自分の事を社長と呼ばれる事を嫌う。
仕事の社員は全てパートナーとして見ているのである。
「今夜…空いてる…???とは言っても、紗友がもうOKしてるからあなたも用事はないわよね。」
「はっ…何…???」
「佳奈子の誕生パーティ、今日だって、言ってなかったっけ…???」
「いや…俺は何も…。」
「あらら…じゃあ…紗友…まだ健介に話してなかったな~!あんたもいらっしゃい。」
「へっ…俺も…???」
「私も裕也と招待されていて、他に誰かゲスト連れて来るようにって言われてるのよ。だから紗友に話しておいたんだけど…。」