69/223
奈々子と健介 vol.065. 「奈々子、ホラ。」
「おはようございます。店長、昨日はご馳走様でした。」
いつもと変わりない…、美形とは掛け離れた容姿で、
書店に出社した奈々子が刈谷に向かって昨日のお礼を言う。
「おぅ片倉君、おはよ、旨かったな、昨日は…。今度またな。」
そして女子の更衣室に入れば、そこに奈津子が…。
「おはよう奈々子~!昨日はごめんね、いきなり呼び出した感じになっちゃって…。」
「ううん、大丈夫、楽しかったよ。」
「本当か~い???でも…良かったよ。奈々子、ホラ。」
奈々子が奈津子の方を見ると、奈津子が両手を広げている。
「奈津さん…。」
「ほらほら…おいで、おいで…。」
ゆっくりと奈津子の傍に近づき、奈津子の胸に抱かれる奈々子。
「そうか…、奈々子の相手って…彼かい…。カッコいい彼だよ。あんたにすりゃ~上出来。」
「でも…こんな私には…余りにも…アンバランス…。」
「そんな事はないよ、気持ちだよ、気持ち。見栄えは…確かに…奈々子…。でも、彼はそんなあんたの何処かに気付いたんじゃないのかい。良かった~私も嬉しいよ~奈々子~!」
奈々子の事を喜んでくれる奈津子。
「頑張りな。」
そう一言を残して部屋を出て行った。
そして奈々子は昨日の…健介との…、
「あの~私…。」




