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奈々子と健介 vol.036. 「お詫び…???」
奈々子はボソッと、
「松下…健介…さん???」
「そう…僕の名前…、松下健介。君の名前を…俺が知っているんだから、俺の名前も教えなきゃ…、だろう…。」
キョトンとしている奈々子に…、
「まさかね~!君とこんな風に出くわすなんて…。思ってもみなかった。風邪だけは…勘弁してくれよな。完璧にずぶ濡れなんだから…。」
店内の温かさ、そして新しいシャツに着替えたふたり。
そのせいもあってか、少しずつ体温は元に戻ってきていた。
「あのぅ…、私…あなたのコーヒーと…バーガー…???」
「…えっ…???あ…あぁ~いいや、もう…、今の事で、お腹いっぱいになっちゃったよ。」
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。何てお詫びしていいか…???」
「お詫び…???俺に…???もう…してくれたじゃん。」
そんな風に言う健介に…、
「でも、これは、私も、無我夢中で…。それにあなたからも…私…。」
「はは…、もう…良いよ。充分だよ、これで…。俺の方こそお礼しなきゃならない。普通…いないだろう…、雨降った中でぶつかって、その挙句に、新しいシャツを買ってくれるなんて人…。」
「でも…それは…。」




