僕が魔王になっちゃった日
魔王とは魔物を使役することの出来る、「人間と同様の頭脳を持った魔族」というのが定義である。
また、魔王の幹部のような一部の上級魔族にも頭脳があり、魔王になれるかなれないかは生まれつきの魔力の差で決まる。らしい。
さて、魔族の話はここまでにして、人族の話に移るとしよう。
人族には魔法騎士という世で7人にのみ任される最強の名がある。
勉学、技量、そして魔力。
生まれながらにしての才能を持ってしてもなることができるのはほんのひと握り…。いや、ひとつまみと言うべきなのだろうか。
そんな魔法騎士を誰もが目指す、僕もその1人。。
だったはずなのだ。
時は遡ること1週間前、国、街、および村の教会などから10歳になると《ステータスプレート》が配られる。
僕はこの日を心から楽しみにそして不安にも思っていた。
そう、このステータスプレートの配布を境に絶望に突き落とされる者、一喜一憂する者、、、つまりは人生が決まるのだ。
このステータスプレートには適正職業一覧という箇所がある。
それが多ければ多いほどなれる職業は多いし少なければその中からしか選べない。
そして適正レベルといって自分にあった職業を数値化して見ることができるのだ。
ある特別な条件をクリアすると適正は増えるそうだが。。
そんなものは都市伝説程度の、所詮は噂なのだ。
そのため、多くの人々は適正職業の欄を見て自分の人生を決める。それが当たり前だった。
当たり前だったのだ。
「次は僕の番だ…」
青髪の少年はそう言って、生唾を飲み込みながら教会のシスターからステータスプレートを受け取った。
「ぼ、僕の適正職業は…」
一覧の箇所を手のひらで隠しながらおそるおそる、そう呟いたのはアルフ・ベイラン
綺麗な顔立ちの少年であった。
少年は覚悟を決めたようにして自分の手をプレートから引き離すと、えっ?と何も見てないように自分の袖で手に持っているそれを拭いもう一度確認した。
適正職業 魔王
適正レベル 999「最大値」
そこに記されている文字は変わるはずがない。
「魔王…?なに…それ。。。」
数秒の間沈黙したが、職業はひとつしかない。
故になるしかない。
アルフは自分の気を紛らわすようにして言った。
「…試しになってみようかな。もしかしたらすごい職業かもしれないし。」
そう言ってステータスプレートに触れると
ーーーー職業適性、確認、取れました。
ーーーー異常なし、職業「魔王」認識しましたーーー。
一定の音程を保った機械音がそう告げると僕のプレートの職業の欄には変化があった。
アルフ・ベイラン
職業 魔王 Lv1
…。
お父さん、お母さん10歳の誕生日に僕は魔王になりました。
あとがきです。
初めまして、そららと申します。
今回小説を書くのは初めてです。。
いやぁ、すごく難しかった。(いや、小学生の感想か)
と、言うわけでこれからも続けていくつもりですので拙い作品ではありますがよろしくお願い致します。