-皓狼の棲む村墟-
如何も今日は。先週はインフルに掛かってしまい投稿が出来ませんでした。面目ない。
一週間丸々寝込んでいた訳ですけれど、ゲームは出来ないし、小説書けないしで実に不毛な日々でした。もうあんな生き地獄嫌だ。
話を考えようにも中々不思議な幻覚に邪魔されるわで延々とした毎日。因みに幻覚は自分が人食いのクリーチャーとなって他のクリーチャー達と縄張り争いをする物でした。霄の幽風の音が妙に彼等の鳴き声に聞こえて・・・インフルより頭に重大な問題がある気がしますね。
そんなこんなで延期してしまった今回の御話。でも伸びた話の割にはそんなぱっとする物では無かったり・・・(何時もの事)
今回出てくれるのは皓狼。狼って種類多いですよね、人狼とか狼男とか送り狼とかとか・・・皆大好きなのに何故其処で敢えての皓狼か。マニアックだし抑資料ってそんなにないし。
簡単に言ってしまえば只の皓い狼です。只時には神の遣いとされたり(山狗の一種)、碧山の主、守り神と崇められていた事もあったそうです。
只本当に其位しか筆者も知識がない為、今回は可也オリジナル設定の入った子になりました。まぁ楽しんで貰えたらと思います。
さて、何故狼が氷鏡に向かって吼えるか、皆さんは御存じですか?
ある所に皓狼の棲む村がありました
其の村は迚も静かな山中にあり、争いや喧嘩すらない美しい村でした
そして其の村には、一つの綺談、悁雅なる昔話がありました
其は村が出来るよりずっと昔
人々が言葉を操る術を得るより更に昔の事
全ては紅鏡によって創造されました
坤儀も深樹も涌泉も雲気も全て全て、紅鏡が創りました
絳い紅鏡が創りました
そして其の紅鏡には多くの住人がいました
紅鏡が絳い様に、彼等も又絳でした
彼等は余興で全てを創造したのです
愉快な余興、其は一時丈彼等を慰めました
でもそんな絳の中に、皓がありました
皓狼、皓い異端者です
皓狼は紅鏡の住人であり乍ら、眩しい位の純皓でした
余興も終わって退屈な絳達
此も又一興と、皓を地の底へ堕としました
自分達が創った玩具箱へ
突き落としたのでした
嘆く皓狼
どんなに愉快な玩具達も、彼を癒す事は出来ません
どんなに本物に似せて創っても、玩具は玩具で、創造者と対等ではありません
皓狼は紅鏡へ手を伸ばしました
紅鏡へ帰りたい
では如何すれば良いか
絳になれば良いのだと、皓狼は気付きました
でも玩具に絳はありません
創造者達は、絳は高貴なる色だから、玩具には不似合いと思ったのです
坤儀も深樹も涌泉も雲気も全て全て、絳ではありません
でも皓狼は知っていました
皓狼丈が知っていました
皓狼が創造したのは人間
絳き血を持つ人間でした
皓は自分で創った玩具を自分で壊しました
でも皓狼が紅鏡へ帰れたのか如何かは誰も知りません
其が此の村の物語
古の物語です
そして皓狼が堕とされたのが此の村です
だから村人達は信仰心が強いです
迚も迚も信仰心が強いです
其の為村人達は紅鏡を崇めます
自然を大切にします
だから美しい村になりました
だから旅人も沢山来ます
村人は大層厚く持て成します
然うやって村は出来ていました
ある日、村に絳い肌の旅人が来ました
村人達は迚も皓い肌をしていたので、不思議な出で立ちの旅人を珍しがり、迚も迚も持て成しました
でも旅人は其を断り、暫し、宿を、と丈言いました
村人は承諾しました
次の日、村で初めて事件が起きました
一人の村人が寸々に引き裂かれた状態で村の門で亡くなっていたのです
信仰心の強い村人は言いました
皓狼の呪いだと
皓狼は未だ紅鏡へ召されていないのだと
では皓狼は何処へ行ったのか
血の跡が転々と残されている、何処かへ逃げたに違いない
皓い娘が言いました
村の中で起こったのだから、村の中にいるのだろうと
若しかしたらもう紅鏡へ帰ったのかもしれないと
でも昨日の紅鏡も絳く綺麗だった
皓狼が戻れば、何かしら起こるだろうに
だから未だ、村の中にいるのだろう
皓い老人が言いました
では誰か、誰か
村には人しかいない、誰か、誰か
霄に皓狼となりて村人危めし者、誰か
村人は皆、仲良しでした
疑う事なんて出来ません
でも皓狼を見付けて、始末しないと、又犠牲者が出るかも知れない
村人が悩む中、皓い少年が言いました
だったら心当たりがあると
村人を皓狼が危めたのなら、皓狼は絳い筈だ
血の跡が続いているのが証拠なら、村人が皆皓いなら、絳いのは一人丈と
村人は皆同意しました
皆が皆、同じ村人を殺したくなかったからです
近くの茂みに村人が最後の抵抗に刃を抜き、其を胸に受けた熊が血塗れで倒れていた事は、誰も知りません
気付きませんし、無視をしました
村人達は手に手に武器を持ちました
そして寄ってたかって村の広場で旅人を殺しました
昨日持て成した旅人を、今日殺しました
旅人が皓くなって行く中、村人は絳くなって行きました
其の様は宛ら紅鏡から追放された皓狼が、絳き者達に復讐をしている様でした
又絳き者達が、皓狼を嬲っている様でした
・・・・・
其の日から村は廃れて行きました
旅人が来なくなったからです
其から其の村墟は斯う呼ばれています
村人全員が旅人を殺す、皓狼の棲む村墟、と
-Fin-
御疲れ様です。如何でしょう、今回は何時もより毛色が変わっていたのではないかと思います。実は此の話、一番最初に書いた物なんです。其の時はシリーズ化させる気もなく、只単に此の話が浮かんだので書いたのですが、以外にも色々他の子も出て来た為シリーズ化させました。
然う言う訳で色々思い入れがあったり無かったり・・・。ある意味此の話が全ての原点的な物だったりするんですけれど、何だか妙に気恥しい話なので余り触れたく無かったり・・・。
言葉遊びに失敗した跡があるし、詰めが甘い所もあるし・・・噫、恥ずかしい。やっぱ触れるのは止めましょう。
其より次回の話です。未来について語りましょう。次は実は此の話の続き的な物になります。勘の良い方なら次の子が何か分かるかも知れません。今回は皓い狼の話だったのでね、次は・・・。じ、次週はちゃんと投稿出来ると思うので其迄待って頂けたらと思います。
其では良い物語を。




