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【完結保証】BLゲーム主人公の妹に転生してしまったので、サポートキャラになることにした  作者: 堀多 ボルダ
 

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02

 帰り道、私を背負おうとする兄と、それを拒絶する私とで兄妹喧嘩が勃発した。

結局、一緒に帰ってくれたナブが間に入ってくれて、兄には私の荷物を持ってもらうということで妥協してもらった。


一緒についてきてくれたナブは、兄のシスコンぶりには慣れているので笑って見ているだけだ。

「お兄ちゃん、心配してくれるのはありがたいけど、度が過ぎると周囲が本気で引くから止めて」

しょぼんとしている兄は子犬のようだ。垂れた耳が見える。


「今日だって結局ナブにも迷惑かけちゃったし……」

「僕は大丈夫だよ。久しぶりに翔くんとチカと一緒に帰れてむしろ嬉しいから」

にこにこと答えるナブに、兄の垂れた耳がピンと立ち上がった。

「ナブは本当にいい子だよな。さすが俺の弟分」

ナブはえへへ、と照れ笑いをする。


 ナブは私達兄妹の近所に住んでいる、いわゆる幼馴染だ。

付き合いは幼稚園から。ナブは最初、別の幼稚園に通っていたけど、途中で私達兄妹と同じ幼稚園に転園してきた。幼稚園バスの乗り場が同じだったためすぐ私達は仲良くなり、というか、私達兄妹が勝手にナブを弟認定して遊びに付き合わせた。その頃は私のほうが背が高かったとはいえ、同級生のナブを弟呼ばわりは失礼だったと今では思う。


 ちなみにナブというニックネームは兄がつけた。

「ミチカのニックネームがチカなんだから、マナブはナブだろ。だって弟だし!」

という幼児特有の謎理論でつけられ、その場にいた私も「おそろい!」と喜んでしまったため、ナブという変なニックネームに決まった。

小学生の頃、さすがに変だと気づいて、そのニックネーム辞めようか? とナブに提案したことがあるが、

「ナブがいいよ。翔くんがつけてくれてチカとおそろいだから気に入ってる」

とニコニコ答えてくれた。


優しくて争いを好まない。人と争うくらいなら自分が身を引くタイプだ。

だから、保健室で先輩たちを遮って私達と帰ると主張したときは驚いた。


あれが、ナブが兄を思う気持ちの強さなのだろう。


ナブはいつから兄が好きだったんだろう。もしかしたらずいぶん長い間片思いをしていたのかもしれない。

いくら好きでも弟としてしか思われていない恋心。

いままで気づかなくてごめん。私は心のなかで謝罪をした。




 歩きながらも、頭の中をぐるぐる回っているのはキミボエのことだ。

あのときとっさに頭に浮かび、なぜか納得して今に至るけど、実は記憶自体がまだ曖昧だ。


記憶を整理するため黙って歩いていると、両隣を歩いているナブと兄が心配そうに声をかけてきた。

「ねえ、つらそうな顔をしているけど、本当に大丈夫?」

「チカ、やっぱり病院に行こう」


顔に出ていたらしい。慌てて二人に言い訳をする。

「大丈夫だって。保健の先生も貧血って言ってたでしょう。週末ゆっくり休めばよくなるよ」


納得しない表情の二人を無視して、私は家までの道を急いだ。


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