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エルマン王国



 光輝たちは数週間の過酷な道のりの末に目的地である、エルマン王国へとたどり着いた。エルマン王国は広大な砂漠の中心に佇む都市で、城壁に囲まれたその風貌はウズベキスタンのヒヴァに存在する世界遺産イチャン・カラを彷彿とさせる。


「お前たち、ここに何をしに来た。」


 門に近づくと門番が声をかけてきた。

「私の名前はエリック、カール様の命によりこのお方をエルマン王国へと護衛してきました。カール様より手紙を預かっているのでお受け取りください。」


「……確かにこれはヴィッセンの刻印だ。お前たちはここでしばらく待て、私はサリム様に手紙を届けてくる。」


 門番を待つこと数十分。門が開き中から百九十センチ以上ある、豪華な衣装に身を包んだカールとは対象的な男が現れた。

「……っで、どいつが星神 光輝だ?」


「この方だそうです。」


「ハァ……なんだよ、まだガキじゃねぇか。あの優男が「面白い男を送ったから話してみろ」なんて手紙を送るから会いに来たってのに……おい、そこのガキ。武器を抜きな。俺様が相手してやる。」


「ヒヴァ様!?」


「いいだろ別に。エルマン王国入っていいのは強いやつだけ。先代まではそうしてたんだ。」


「しかし、ヒヴァ様ではあまりにも!」


 狼狽える門番を他所にヒヴァはウォーミングアップを始め。光輝も戦闘の準備を始めた。

「……光輝さん。今回は諦めた方がいいかもです。エルマンの王様は戦闘の天才とカール様から聞いたことがあります。」


 (まぁ……そうだろうな。魔物と対峙する時以上の圧迫感。まるで猛獣の前にでも立たされてるようだ。)


「お気遣いありがとうございます。俺も逃げたいのは山々だけど、やるだけやってみます。」


「いい度胸だ!そう来なくてはな。」

 

 光輝はスクロールの一つを口にくわえ、一つを左手で開いた状態で持ち、右手には剣を持った。

「俺は素手でいい。全力でかかってこい。」


「ほぁ、ほことばにままえて(じゃあ、お言葉に甘えて)」


 光輝はいつものようにスクロールから流れる風の魔力でブーストして斬りかかった。だが攻撃は容易に避けられ距離までとられてしまった。

 (危ない危ない。今の攻撃には注意だな。)


「どうした!今ので終わりか!?」


「はだはだ!(まだまだ)」


 光輝はスクロールを持つ左手の甲から炎を出現させヒヴァへと放った。

「当たるかよ!」


 ヒヴァは光輝へ向かいながら余裕の表れかギリギリのタイミングで避けた。

「な……!」


 だが、ヒヴァが避けることを予測していた光輝は、予め一発目よりも小さい炎を放ち、一発目の背後に隠した。それに気づかなかったヒヴァは炎を顔面で受止めた。

「ヒヴァ様!」


「ふ……ふはははははっ!」


 幸い小さい炎だったためダメージはなかったが、突然笑いだしたヒヴァにその場にいる全員が驚いた。

「気に入ったぞ光輝!エルマン王国へようこそ。中でお前の話を聞こう!」


 

ドラゴンクエスト モンスターバトルロードをゲーセンにもう一度置いて欲しい……

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