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002 じじい、家族に気功を教える

1週間も経過すると、二人もこちらの生活にすっかり慣れた。


まだ外出はしていないが、これなら問題ないだろう。ただ・・飯の量が半端ないのがの難点だ。

アーレルはどんぶり5杯、桜花に至っては10杯は余裕で業務用の炊飯器を買い足したぞ。

ただ、米は国からの支給で安心だ。なんでも余ったお米がたんまりあるそうだ。


「よし、今日は気功を教えるぞ」俺の得意分野だ。

簡単に、チャクラは7つあること、この道場では生活を充実させる程度、丹田のチャクラのみ開放することが目的である事を説明した。

「そのようなエネルギーの開放ポイントがあるのですか?」

「そうだ、うちのやり方ではその開放ポイントで呼吸するイメージだ、俺も薄っすらとしか呼吸できんがな」

アーレルと二人で話している最中に、膨大な気の反応を感じて振り向けば・・桜花が無尽蔵に気を撒き散らしていた。


「うむうむ、これを抑えて・・制御して・・なんだ、簡単じゃないか?」師匠の威厳も何も無いな。

桜花の話によると、チャクラというのは魂と肉体の回廊らしい。魂とは生まれ変わりを繰り返している膨大な力の塊で、肉体には耐えられない力の本流のようだ。

魂は転生を繰り返す。そして今世の肉体に寄生して、その時必要な経験をするのだ。

そして最終的には、神に至る事を目指しているそうだ。

魂とは肉体には余剰な力だが、チャクラの開放することで魂と肉体が共鳴し、魂をより高みへと至る為の手段にもなる・・らしい。


「7つのチャクラを順々に開放して・・なじませて・・自身の肉体ならここまでなら大丈夫、ってところを見極めるんじゃない?」

なるほどな〜、と感心していると「じじい、これから世話になるんだ。その中途半端な穴を全開放してやるよ」

「出来るのか?」「塞がってると無理だけど、これなら・・ほい!」バン!と腰の辺りを叩かれた。

丹田のチャクラが全開放するが・・その気は膨大。まるで20台の頃の感覚が戻ってきたように力が満ち溢れる。これを7つも開放したら・・どうなるのだろうか?

「人は本来、1000年近くは生きれるらしいぞ。そのためにはチャクラの全開放が必須なんじゃないか?すべての人族に長く生きられると鬱陶しいから、神様にすべて塞がれたのかもな!」

・・・笑えない話だ。なら、チャクラをすべて完全開放すると・・長寿?聖人化?

俺は何になるのだろうか?


「・・・なあ、アーレル。こいつが勇者か英雄なんじゃね?それとも、これ以上のやつがお前の世界に居るのか?」

「もちろんいない。桜花よ、10年後に私の世界に同行してくれるか?そして魔王を撃退しようぞ!」

「いいよ!最高神にスローライフって教わったし、魔王程度ならそんなもんだな・・ただし!家族全員で行くぞ!・・じじいも気に入ったし、氣を開放した今ならあと100年は生きそうだしな」

「うむ、それは心強いな。ならば帰還の10年でチャクラ全開放を目指そうか」

おいおい、勝手に何言ってやがる!異世界には魔物や魔王まで居るそうじゃないか!じじいを殺す気か!それに魔王討伐をスローライフとは言わん!


ちなみに、桜花はその気になれば7つのチャクラを全開放出来るらしい。

「基本一つで十分、これ以上はスローライフにならない」

常識があってじじいは一安心だ・・常識とは一体?

もちろん、チャクラの件は国へすべて報告した。そしたら・・・

「貴方も一緒に異世界に行って下さい。150歳超えてピンピンされたら、誘拐されて実験体コースですよ」

思わぬ理由で異世界行きが決定した・・・世の中とは世知辛いものだな。俺を解剖する前に気を習得しろ!


その後は、身体強化、気功の外部への放出、肉体硬化などを説明した。

その一瞬で、すべてを習得してしまった桜花は、まさに化け物だろう。

アーレルについては、チャクラの位置を特定できずに四苦八苦していたが・・「ほら、ここだよ」

桜花に位置を特定してもらって、現在呼吸法の修行中だ。


「いいか?じじい、何をするにも、まず全身の身体強化だ。その余りで他の技を使うんだ」

「うん?何故だ。一部分に集中したほうが良いだろう?」

「馬鹿か!それだと体が保たないんだよ。一部が20台、他が60台の体、壊れるのは何処だ!」

「・・・60台の部分か」「そう、過ぎたる力は身を滅ぼす。土台はしっかり!復唱!」

「土台はしっかり!」うーん、6歳児に教わるじじい。絵面は最悪だけど、とても為になる。

確かに、あの時に足の強化をして走った後、腰が痛くて参ったからな。

あの時は気が足りなかったけど・・いや、桜花に訂正されて今は『氣』だったな。今なら余裕がある。


「さあ、次は私の番だな。格闘術を教えてやる・・神を殺せる、な!」

いやいやいや!そんな物騒な格闘術は要らないからな!

ちなみに、桜花の格闘術は次元切断?虚無崩壊?等々、説明ざっくりで全く理解出来なかったし、本人も最高神に力を剥奪されているので使えなかったので一安心だ。



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