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ソル・スヌーニグル  作者: Momoカントリー
1章
7/12

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「かなり頑張られたのでこちらも楽しめました」

そういって副団長は剣を収め地面に座る。

そのままカイースに止めを指すかと思っていたばかりに驚きを隠せない。

もしかしてカイースのレイデン目当てで生かして置いたのか?

「さあカイース殿どういう心変わりがあったのですか?貴方ならソル殿を庇う事などしないと思ったのですが?」

「それは僕がお前らのスパイだったからかな?トドメを指すなら速くしてほしいのだけど?」

カイースはそんなことを言う。しかし思ったこととは違う回答が帰ってきた。

「言っておきますが我輩はカイース殿と関わりのある組織の一員ではありませんよ?」

ニコニコとした副団長がそこにいた。は?こいつ何いってんだ?もしかして…

「副団長は戦いたいから俺をボコしたのか?」

「ええ、ソル殿の剣戟を受けるたび腕が飛んでいきそうでしたよ、さすがにこの老体では厳しいものですね」

「さすがは愉快なジジイだな」

「僕もそう思うよ…」

俺は副団長(クソジジイ)に向けて苦笑いを浮かべながら言う。それにカイースはため息をついて言う。

「しかしスパイだったのですね?あまりにも昨日は怪しい動きで出かけたのでつけていましたが、ソル殿の言った事件を起こしたのは事実ですよね?」

「そんなにおかしかったかな?とりあえずその事について説明をさせて貰うよ……」

カイースは立ち上がり、俺も副団長の手を借りて立ち上がる。

そしてこれまでの経緯、それと計画について話す。

――――――――――――――――――――――――――――

「そうであったのですか、しかし我輩のレイデンについてもあるので計画については改善の余地ありですね」

「そうだよそれ、何なんだこれ?」

「僕も気になるよ、半透明なように見えて向こうの状況は見えない、一体どんなレイデンなんだ?」

俺らは副団長に対してレイデンの詳細を質問する。

「これは"隔絶する"レイデンです、一応それだけで向こうの状況やこちらの状況も確認できません、そしてこれは我輩を中心に円形かつ広さは変化しません」

「出れるのか?」

「いいえ、我輩が解除をするか我輩が殺されるまで不可能ですね」

「そういえば自己紹介の時説明しなかったことやカイースやキルが知らないのはなぜだ?」

俺は純粋に疑問に思う。範囲こそ広くはないが、輩の無力化には適している。

協力することを念頭に入れるのであれば説明してもいいと思うが?

「昔このレイデンのせいで我輩の仲間が死にました、

我輩が仕事を優先するあまり我輩の仲間は逃げ遅れてしまった、それ以来このレイデンが煩わしいと感じるようになりました、

ただ今回使用したのはカイース殿を始末するのに適しているので致し方ないと思いましてね、

我輩は団長ほどとは言いませんが貴方達団員を信じていましたからね、それにカイース殿を始末するのを団長殿には見せれないですからね」

副団長には過去があり、そんな過去よりも今の団員達のことを信じているのだろう。

そしてカイースのことを理解している。結構団員を理解しているのだと、副団長の認識を改める。

「カイースの動きを確かめるために俺も始末されそうになったのには謝って貰いたいが、

ひとまず手を貸してくれないか?たてん」

俺は副団長の方に手を伸ばしそのまま手を引いてもらう。

「本当に申し訳ありませんソル殿、しかし戦闘は計画的で狡猾に、そしてもう少し技を磨くべきですよ」

「あーもう、昨日の夜といい君たちは僕のことなんだと思っているのかな?僕だって真面目にキルとは関わってるはずなんだけど?」

そんな俺たちが笑い、カイースがキャラにもなく叫ぶ声が空間を満たしていった。

――――――――――――――――――――――――――――

しばらくして副団長がレイデンを解除する。

あの戦闘の後から二人は計画について話し合っている。すると外にいたキルは俺ら目掛けて"アレ"を投げる。

不味い、副団長のレイデンのせいでキルは副団長が敵では無いことに気づいていない。

「おいキルま……」

俺の静止もむなしく話し込む二人と俺は黒い霧に包まれた。

「今なんか言ってた?それより三人とも巻き込まれちゃった、ヤバい二人が……!」

キルは心配することの無いことを心配しつつ、騎士団にある牢獄に向かった。

――――――――――――――――――――――――――――

「しかしあの黒い霧はなんですか?転移させるもののようですが?」

「詳しいことは僕も分からないけど自分の思った場所に転移できるものらしい、

ただこれを使って組織はめぼしいレイデン所持者の拉致をしていたんだよ」

「なるほど、ただ抽出する根幹の理由、あいつらは何が目的でレイデン所持者を拉致していたんです?」

「それは僕だって知りたいよ、抽出できるならそれを利用できる手段もあるはず、ただ何のためにするのかは分からないかな?」

「おそらく国王にでも戦闘をしかける、もしくは暗殺ですかね?何にせよ戦闘が関わりそうですが」

そんな話をしているうちにキルが俺らの牢獄の前まで来る。かなり慌てているようだドアを乱雑に開ける音が聞こえた。

「なんか普通に話してた気がしていたんだけど?私の気のせい?」

そんなことを俺らに聞く。とりあえず、

「カイース説明してやってくれ、俺は疲れた」

地面に寝転がっている俺は起き上がることなくキルの言葉を聞き流す。

「僕だって疲れたんだけど?疲れた原因は副団長だから副団長が説明してくれない?」

「ふふ、仕方ないですね、二人に変わって我輩が説明しましょう」

――――――――――――――――――――――――――――

そうしてカイースが敵であると勘違いしていたこと、俺らは副団長にボコされたこと、あれは副団長のレイデンであったこと、を副団長は説明した。

「もう速く言ってよね、私勘違いしちゃったじゃん」

そんなことをいいながらキルはどこか安堵しているような顔になる。

ガチャッと牢の鍵を開ける音がする。俺らは出て話をする。

「あの計画をもう少し考えよう、心強い味方が増えたからね」

「ああそうだな、ただあとの二人(カランとフォル)についてはどうする?」

「そこに関しては我輩のレイデンを使えば問題ないかと、発動してしまえば外に出れなくなるから連絡されない訳ですし」

「じゃあ僕から話し終わったあとの見張りは副団長にお願いするよ?」

「ふふしょうがないですかね、ソル殿とカイース殿はお疲れのようですからね」

とりあえず計画の方はうまくいきそうだ。後は夜に話し合いをすることだけだな。

しかし二人(副団長とカイース)はほぼ永続でレイデンを使えるのか?

先ほどの戦闘といいほとんどフルで使っていたからな。疲れたりしないのか?

「カイースと副団長のレイデンに副作用はないのか?」

「僕はあるよ一応、ただ1~2秒だけ使う程度なら余程連続で使用しない限り無いかな、

ただ長時間使うと視力がほぼ無くなるかな?小さい頃に一回だけだったけど本当に見えなくなるんだよね」

「我輩はないですよ、ただ副作用というか我輩も外部には出られず情報もない、おまけに広さの調整はできないので使い勝手は微妙ですね」

そうなのか、どうやらそれなりに使い勝手の悪さや欠点があるのか。

「いいな、レイデン、俺も使ってみたいかな」

「それなら今度宮廷研究所を訪問する?きっと彼女ならソルのレイデンがあるのなら教えてくれるわ、あと記憶に関しても何とかしてくれるかも!」

ほう、宮廷研究所か……速いうちに訪問できるようにキルには頼むとしよう。

「まあ何にせよ今夜計画を練るのならx-day(実行日)を変更するべきだね、僕はいろいろなことを考えなきゃいけなそうだよ」

頭をかきながらカイースは不満げな声をこぼす。

ひとまず俺らは騎士団の詰所に向かう。

何にせよ、副団長が仲間になったことでこれからの計画に現実味が帯びてきた。

――――――――――――――――――――――――――――

「どうやらカイースは裏切るようです」

「十中八九そうだろこの前しくってたし、あれわざとやら?」

「まあいいだろう計画は大詰め、それにもう我々は止めることができないだろう」

「まぁそうだね君が心配することないやんね」

「そうだ、我々にはこの大量のレイデンを扱うことができるのだからな」

♢ついに6話です!(だからなんだ?)あとがきに書くことも少なくなってきました...もし良ければ、ブックマークや感想など聞かせてください!あとX始めました!(色んな人がいて見ていて楽しいね!)明日の投稿から3日投稿にします( . .)"それでは!

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