第49話 代理の意志(デリバリー・インテ)
デリバリー・インテ
分類 召喚魔術
コスト 記憶を映像で残す才能
(ほんの数秒でも良い)
属性 大地
第三者の意見を用意できる方法として運用される魔法。
カメラで録画をするようにその人の証言をオーラに残せる。
仕組みはほぼCDと一緒である。
夏休み。
茜の補修合格を手伝うために
夏休み中の学校に出校していた一貴。
今日はその帰りに職員室へ寄った。
「という訳なんです。
野上先生的にはどうですか」
「…俺も参加を認めるならその条件を飲もう。
ただし学校長からの許可も得ておきたい」
「元からそれくらい厳しいレベルがいいっすわ。
だってあの黒男が出した話ですし」
野上に話す前にはしっかりと黒男に許可を取った。ある意味第三者の力を使いたいと願う物であったので詳しい条件は飲んでおきたかった。
そもそもかの悪名高きゲームというのは、
外部の人間への多大な影響を許さない。
とはいえ黒男は快諾していた。
実力者ならウェルカム…そう言ったところか。
校長先生は今日は居ない。
話を通す必要があるので1日待つことにした。
帰って宿題のテキストを開く。
なんやかんやでほんの少しでも進めておけば
後が楽になると捉えていた。
「写せるだけ写して…ま、こんなもんか」
…真面目にやる気はそうそう無いようだ。
とはいえ膨大な量を出されても1日は1日。
プレッシャーがその分大きいのでやる気はそがれる。だが解けそうな問題は魔法を使って解いてみるのだ。答え写しは不正なんて言われている以上はそれなり態度と言ったところか。
翌日、校長室にて。
野上と一貴は校長先生に会いにきた。
「夏休み中にわざわざ話があると聞いてね…
あ、そうそう騒動続きの中免許の取得
ご苦労様でした」
「お陰でアルティメット・ハイペリオンは
使い放題ですから、こちらこそありがとうございます!」
「学校長、今日来て頂いたのには理由があります。
我々の現在の活動については以前お話しした通りです。
今回は生徒会長の鷹司に協力を仰ぎたく
その許可を得るための交渉というわけです」
「なるほど…」
黒男を会議室に通して交渉した後、
当然校長には話している。
野上には責任を負ってもらうために、
生徒の安全を第一と行動を促していた。
「教育と安全は別物ですからね…
それを知った上での判断かと」
「そういうと思って
代理の意志」
一貴がある召喚魔術を行うと
ホログラムの鷹司が現れた。
喋りだすと自分も同行に賛成していることを
丁寧に表明している。
一貴はあらかじめ鷹司にも連絡を入れていた。
店を紹介した後、どうしてそんな高価な買い物を
するのかやそれを何に使うのかを説明している。
あまり口外するなと言われても、戦力が必然となるのは当然として命の保証ができないなら、
こちらで最善を尽くすと言った物だ。
「なるほど…わかりました」
交渉が成功したと思い一貴は安堵した。
「ですがこの際なのであえて言いましょう。
この件について学校側は一切責任を取りません」
「…」
"責任は取らない"
あの一言がどれほど重く聞こえたことか。
「向こうの準備が整い次第こちらも動く。
筑前、当日のメンバーは俺に言え」
悩みながらも
当日のメンバーと日付は漸く決まった。
そして、誰がいつそこへ来るのか
全てを知る人物がいる。鬼島だ。
隠れて協力していた勝の影響があり、
嫌がらせを行なって氷漬けになった暴走族は
いざこざの最中に鷹の追跡を定めている。
「情報は常に筒抜けだ…
青いな小僧、怒りに任せて思惑を消すか」
「未成年相手に如何なものかと」
「なら勝はどうだ?
アイツは常に先見の明を持った行動をする。
一貴といったな。アイツは力に自惚れやすい、
"どちらが魔術師として優秀か"なんて事は
目に見えてわかる」
「(たしかに、本来なら疑うはずだ。
だが焦らした程度で見抜けないなら
間抜けとしか言いようがない)」
ハイウェイドラグーンは完成していた。
大鉱石で埋め尽くされていた洞窟の大広間は
巨大なドラゴンの停泊場に変わり果てた。
歪な岩道の上に整った高速道路がドカンと
佇む。その光景は異質極まりない。
やがて連絡が入ってきた。
一貴達がこちらに向かってきているとの事だ。
「準備は整った。
各自各々のマシンビーストを起動せよ!
情報の流れを堰き止めたら死を覚悟するのだ!」
その場にいた全員が勝鬨を上げると
一斉に散らばりマシンビーストへ跨ると
スロットルを回し待機場所へ飛び立った。
今日こそ全てに引導を渡さんとする
ランカーキラーモーターズ、鬼島。
目的は不明として、鬼島の野望を阻止する
黒男と一貴の連合チーム。
そしてさらに、それを嘲笑う2人の影。
三つ巴の思索が渦巻く中
人類の叡智を詰めた巨龍が開眼する…!
閲覧いただきありがとうございます!
ちょいとここいら辺の展開わかりづらいかもしれません。
ここもう少し言及してほしい!と思う部分があれば
ぜひお伝えください!




