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第3話 「カース・エッジ」

〜カースエッジ〜

curse edge…和訳すると「呪角」となる。

恨み、即ち心に眠る闇を無意識に殺傷力に

変換する魔道呪術はこれだ。


…魔道呪術なので本来なら見えない呪いの力を

魔法で可視化している。要するに五寸釘で

やるアレが目に見えてわかる感覚だ。


…この魔法を使う前に一つ警告しておくことが

ある。それは魔法で他者を呪うにはそれ相応の

反動が術者に帰ることだ。基礎だろうと、だ。

突然の事件に騒然とする教室内。

「サト、ちょっとさ…いってみない?」

「バカか!?お前死ぬぞ!?…興味あるけど」

「なら行くぞ!」


駆け出した一貴を追う里。

廊下を走って例の理科室に向かおうとすると

バッタリと野上先生に出会ってしまった。


「んあ!?オイ、筑前!丘咲!

こんな時に何してんだお前らは!?」

「決まってんだろ!捜査だよ、捜査!」

「阿保かあああ!!!今すぐ教室に帰れ!」

「やなこった!そんなに戻って欲しければ

捕まえてみるんだな!」

「(…?カズのヤツ、やけに生意気だな…)」

そういうと廊下の物置からほうきを取って

飛行すると理科室に直行した。


「…なあ、カズ。こりゃあ…後で説教だけじゃ

済ましてくれそうにねえぞ?」

「いーんだよ。三面(三者面談)だろーが

停学だろうが痛くも痒くもねーよ。」


突き当たりの廊下を曲がって階段を上がると

別館との連絡経路に差し掛かる。

用具準備室の群れを真っ直ぐ飛び去ろうと

した瞬間、一貴が殺気を感じた。


「…止まれ!多分"ヤツ"が近くにいる…!」

元々から人気のない通路だからか、

恐怖を感じる。


ドンドン!!

「ひいっ!?おい、もう戻ろーぜ…!」

「なに言ってんだ、これからがおもしれーのに!」


ガシャ!!!バリバリ!!!

…外からだと中がわかりづらいが

誰かが室の中で暴れているのがわかる。


「…サト、俺は一つ気づいたことがある。」

「なんだよこんなときに…」

「鍵忘れた」


ずこっとこける里流。だがホッとしたものの

魔術の予習をした一貴からすれば余裕綽々。

プリファールを駆使してホコリやチリを

かき集めては鍵の形状を作ってがちゃりと

開けてしまった。


ガラガラガラ…

辺りには不気味な空気が漂っており、

剣道着の甲冑がこちらを睨んでいるように

感じてきた。


「サト、後ろ見といてくれ」

「言われなくても前は任せるぞ…」


箱という箱を避けて資料をどかし、

犯人の手掛かりが無いか探していると

あるものが見つかった。


それは被害者の先輩の物らしきスマホだ。

通話中だったのか電話時刻が出ていたが、

なんと1時間オーバー。明らかに異常だ。


「もしもーし?聞こえるー?」

「………ノシタ。」「ふえ?」

「…………ノシタ…!」


何かをさしているようだが聞き取れない。

そのうち電話が切れるとコツ‥コツ…と足音がする。ヤツだ、レザージャケットの音が来た。


「ひいっ…!あいつ変だぜ!」

身長はおよそ2.8メートルと言ったところか。


「カース…エッジ…」

男が撫でた空間が暗闇の刃に変わる。

途端に距離を詰めると一貴たちを襲い始めた。


「うわあああ!!!」「この野郎!喰らえっ!」

一貴は近くにあった竹刀で横入りの攻撃を

仕掛けるが思いっきり受け止められた。

力技で押しのけると今度は鳩尾(みぞおち)

思いっきりキックを打ち込んだ。


「カズ!…ひいいっ…!悪かった!悪かったよ!

もう見逃してくれよ!」

里流は恐怖で満身創痍、必死の頼みは耳に留めず

一貴に迫る胸ぐらを掴み、カース・エッジを

胸に突き当てた。


「やめろおおおお!!!」

里流が勇気を振り絞って思いっきりタックル。

男は吹っ飛ばされた。


「カズ!逃げるぞ!ノガ先呼ぼう!

先生ならなんとかしてくれるよ!」

「ゲホッ…ハア…ハア…棚…あの棚…」

一貴は飾り物が入った箱が並ぶ棚を指す。


「あそこの下に階段がある…」

「はあ!?こんな時に何言ってんだ!?」

側では挙動不審にも起き上がる男がいる。

こんな状況で探索なんて進められない。


一貴を担いで準備室から出ると野上先生と

バッタリ出会った。


「…お前ら!無事…じゃないな。

後で話は聞かせてもらうぞ。」

「先生!ヤバいって!この中に男が…」

そう言った矢先、ドアを壊してこちらを睨む

男が現れた。


「ふぅ…アイツか。お前達、下がってろ。」

男がカース・エッジを牙突の構えで向けると

闇のオーラが沸々と湧き上がる。


「う、うわ…三人まとめて殺す気だ…!」

「お前達はそこを動くな、いいな。」

会話を油断と見たか、言い終える前には

突進し始めた。


「(カース・エッジ)か…懐かしい…なっ!」

すれ違った瞬間に地面をズサーッ!と滑る男。

顔色が悪く呻き声を上げていた。


「魔導呪術の一角だな。犯罪者の十八番(おはこ)

よく使われる手段だ」

「先生…今何を…?」


答えは簡単だった。

見極めて、アッパースイングを心臓部に

目掛けて思いっきり打ったのだ。

その時間はわずか0.5秒、後ろから見える様なものじゃない。

閲覧いただきありがとうございます!

アッパースイングで未知の生物を撃退する

そんな先生って、現実にもいそうなんですけどね。

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