第21話 「驚愕の祝福(プレッシング・プレゼント)」
プレッシング・プレゼント
分類 強化魔術
コスト 最近お金を消費して買った物とその記憶
属性 光
ご褒美とは
頑張った者にのみ贈られる
最高の名誉を形にした勲章だ。
食品、金銭とあげればキリがないが
大事な事は感謝の気持ちだろう。
当たり前とは犠牲の上に成り立つものだから
「な…!」
一貴の言葉に体の神経へ電流が走る。
そもそも野上の手下のような奴がどうしてと
思う訳だが、あの日の放課後を振り返れば
そうでもないのだろうと思った。
「俺はさ…おそらくクラスで一番
魔術に関しては扱いが上手い自信があるのよ。
どう?手伝わせてくんねえか?」
「お前…自分が何言ってんのかわかってんのかよ」
「ああ、勿論。
クラスの連中を切って加担してやろうっての」
あまりにも外道な言い分に、
少し考えるもやがて首を縦に振った。
その時に言い渡された事がある。
一つ目は作戦開始まで学校への登校を禁ずる事
「ちなみにいつよ?」
「4日後だ」「オーケー」
二つ目はその間誰とも口を聞いてはいけない。
何か聞かれても愛想笑いなどで対応する事だ。
「確認するけど反応や簡単な会話くらいなら
良いって事だよな」
「まあそれくらいなら…」
三つ目は自分達の仕事を手伝う事だ
「どうせ休みだから…というより
内容を知る必要があるからな」
「協力者がいるって事か、
また随分と大掛かりなんだな」
「…俺達連合の未来がかかっているからな」
話を終えると解散した
そして家に帰るまでの間、一貴はスマホを
一才覗かなかった。
家に帰ると家族には中間テストの勉強するから
会話が薄くなると伝えた。いきなりの勉強宣言に
どうしたものかと聞かれたが、先生に目をつけられている一言残して部屋に籠る。
「さてと、後はアイツらにはどうするかな…
ワンチャンスマホの電波はハッキング済みだし」
一貴は教科書を開く。
「(ブラック・アウト)は魔導が続く限り、
自分以外の全てを捉えられなくする魔法」
これは使えると思い習得した。
「(アラディナ・レビュー)は相手を安心させる
催眠の話術を施す魔術」
疑われたらこれが良いだろう。
その他にも使えるものは粗方検索しておいた。
しかしどれも小技程度の物でしかなく、
大技は練習が必要なので実質習得不可だ。
「(スリンガー・ビヨンド)を鍛えれば
自分が鳥みたいに空を飛べる(ウイング・プラン)
が使えるようになるけどなあ」
そう言いつつ教科書を捲るとある魔術が
目に止まる。
「(プレッシング・プレゼント)は対象に
魔素で作られたギフトをプレゼントする魔法」
なるほど、その手があったかと思うと
早速手立てを打ち始めることにした。
一方で暴走族の拠点こと
「ランカーキラーモーターズ工場跡」では
「オイ、勝。作戦の方は大丈夫か」
「心配はいりません。
通路と退路の確保はバッチリっす」
「そうか…なら良いが間違えても第三者に
この事を伝えるんじゃねえぞ」
「勿論ですとも」
最早計画がバレるのは時間の問題だった。
だがどうしても味方が欲しかった自分にとって
一貴はとても都合の良い存在だった。
なんとしてもこの計画だけは上手くいかなければ
自分達に未来は無い。
「リーダー!失礼します!」
「おう、どうした?修理中のガルエイティは
治ったのか?」
「違いますよ!ボスが…何故か今日こちらに
来られるそうです!」
「ぼ、ボスが!?」
ボスの鬼島は現在出張中で熊本攻略の為に
南下していたので支部に篭りっきりだった。
「そうか、ようやく総本部の福岡に…
よし!会議室綺麗にしておくぞ!」
「(…どうして突然帰ってくるんだ?
福岡の情勢は安定してるのにか?)」
「オイ勝!ボサっとすんな!
とっとと掃除するか掃除屋呼べ!」
「う、うっす!」
しかし今日は自分も修理の担当だ。
学校を休ませている一貴を頼ることにした。
「ムリ、こもって勉強してたら
風邪引いたわ。明日までむりぽ」
「(…クソが!)わかった。なら明後日来い」
「てかそっちはどうよ?
電話するなら何かトラブルとかあったの?」
「いや…特に何も無い。心配かけたな」
「ほーい、じゃ明後日」
諦めて会議室の掃除に向かっていった
しかし一方で一貴は
これを好機と見逃さない。
「…もしもし、…………いらっしゃいますか?
………はい、ではお願いします」
電話一つ油断できない状態である以上は
魔法を使っている。(メンバーズ・ログ)は
こういう時に便利だ。
「(メンバーズ・ログ)は録音する魔法だけど
その内容は必ず自分と相手にしか漏れず、
確認すら取る事が不可なんだとよ。
まるで秘密結社だな」
電話で連絡をいれたら準備完了だ。
一貴は明後日に向けて休みを満喫する事にした。
閲覧いただきありがとうございます!
皆さんにもこんな感じで誰にも言えない秘密が
あるのではないのでしょうか




