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第18話 「従極(アルティメット・ハイペリオン)」

アルティメット・ハイペリオン

分類 騎乗魔術・神装化

コスト イメージした物の馬力による

    (600馬力のスーパーカーなら

    600キロカロリーと相応の魔素)

属性 風


空翔ける龍を夢見た陸上生物が

その優雅たる様に憧れた結果

魔素を纏うことでそれを実現する事ができた。


諦めない限りそれは成就する。

たまにブレーキ、

後は迷いのないアクセルを踏めばいい。

町外れの廃工場

一貴達が登校している頃に

勝と後続の人間が帰ってきた。


「お疲れ様です…

道中トラブルにあいましてね」

「ニュースでやってるな。まあ、良いわ

そんな事よりお前ら、片はつけたんだろうな」

「少し暴れた後は始末を公安に任せて

ずらかりました。」

「よし…お前らご苦労だった。

特に勝、夜勤で疲れだろうからゆっくり休め」

「ういっす」


今は使われていないちょっとした工場。

看板には薄っすらとランカーキラーの文字が

錆びれて残っている。


しかし中に眠る車両はそれとは別に活気だって

いるようで最新の設備が整っていた。


部屋で一人不貞寝する勝。

「…オヤジ…俺にはやっぱわかんねえよ。

なんで魔動車なんて支援するんだよ…」


数年前の日の出来事だった。

当時は品行方正だった勝はたまに会社に

乗り込んでは修理現場の手伝いをしていた

らしい。そこには鬼島の姿もある。


だがいつものように働いている時に

ふといたずら心で社長室を覗くと

父は誰かと話している。


政府だ。

政府は父に魔動車の運営の本格化と

ガソリン車のパワー制限を実施すれば

金を払うと持ちかけている。

あろうことから父はそれを快諾した。


国内でも有数のガソリン車専門の工場は

やがて切り離されていった。普段から魔動車を

運転しなかったために一度二輪と四輪を

作って走らせる事にした。


「…クソっ!なんだよこれ!?

これが最近流行りの魔動車ってか!?

スピードは出ねえドリフトも切れねえ

オマケに制御装置だと?ふざけんな!」


自動車というには明らかに大袈裟すぎて

まさに移動車。運転こそ快適だが操作している

感じがオートマ車より薄い。


「なんてったってこんなつまらない物を…

おい勝!親父さん一体何考えてんだ!?」

「俺だって知りてえっすよ!?

こんなの…レースで出したら笑い者だ!」


2022年頃には政府は世界に持続可能な社会

への取り組みを本格的に取り組むとして、

父は経営難に見切りをつけて

遂にガソリン車運営を主力から外した。


工場員はすぐに新工場への配属が決まっていたが

納得いかない鬼島を始めとする一部の人間は

そのまま辞めていってしまった。


父に理由を聞いても先の事を考えた結果と

言い張り、黙って運営しても良いじゃないかと

言っても政府の目は誤魔化せないと言う。


そして現在。

親とはほぼ絶縁状態になってしまった。


「明日は学校行くかな…暇すぎるわ」


7限目が終わり帰りのホームルームが始まる

「明日はなんか雨が強く降るらしいから

事故には気をつけて来いよ!」

「起立!礼!ありがとうございましたー」


空模様は夕方から怪しげに淀んでいる。


「カズ、今日ゲーセン寄ろうや」

「久しぶりに散財するか!

お前軍資金いくらよ?」

「今日は千円くらいいける!」

「ならクレーンは禁止やなー

音ゲー三昧で潰れるか!」


意気揚々と自転車を駆け出して近場の

ゲーセンへと向かい出した。


駅近のデパートには既に何人かの人間が

早速プレイしている。順番待ちの椅子に

座っても爆音のゲーム機の前に会話は成立しない


「ゴールド・エキューショナルって曲名、

なんか魔術名みたいだよな…」

「カズ!曲決めたらスタート押そうや!」

「おおっ!わりいわりい」


鳴り響くシンセの音、耳を溶かす重低の鼓動。

そんな中ふらりと現れた異形の影。


「うわ!ミスったあ!

あーあ、あとちょっとでフルコンボなのによー」

「ダハハっ!俺はまだっ、続いているがな!」


ゆっくりと歩みを寄せて一貴の元へ脚を運ぶ。


「ランクsssは取れたから良いけど…

なんかモヤモヤするわー」

「…(後ろから殺気みたいなのを感じる…?)」


その時ゲームの光と施設の弱い照明から生まれた

闇よりの一閃が一貴の背中をぶった斬った。


「え…」「え?なになに…」

「今のヤバくね?」


困惑するギャラリーが現実を目の当たりに

するのに2秒と掛からない。背中から

血飛沫がブシャァっと上がると近くにいた

大半の人が悲鳴をあげて逃げ始めた。


「かはっ…!?」「カズ!?…お前は…!」

「ほう…校舎で間見えたネズミが一匹…」

「逃げろ…!アイツは…俺でも…

太刀打ちできなかった…!」


そう言うわけにいかないと言いつつも

一貴にキュアを掛けて傷を癒すことぐらいしか

行動に移せない


「このタイミングでキュアかけてくれるのか…」

「ああああだって体がががが」

「震えすぎだ!全員逃げろ!」


感謝しつつも逃げ惑うことになってしまう。

「アイツなんなんだよ!会ったことあるような

雰囲気めちゃ出てるけど!」

「以前校舎で世話になったな…!」


デパートの中だと騒ぎが大きくなってしまう

一貴は提案を持ちかけた。


「おい黒男!話がしたい!

どうだ、こんなところで物騒な真似を

するのではなく、もう一度校舎で決着を

つけないか?」

「お前の考えなぞ目論見済みだ

どうせ教員に倒してもらうのであろう」

「だったら…俺たちが校舎まで逃げ切ったら

勝ちだよな…!良いぜ、付いてこいよ!」

「煽ってどうすんだよバカ!」

「良いから!てか今日はもう解散だろ!?

 お前だけでも俺から離れて逃げろ!」

友人(ダチ)置いて帰れるかっての!」


階段をジャンプで何段か飛ばしで降りて

出口へ向かうが宙を舞い、降りた先で待ち構える


「(アイス・ミスト)!」「(フレイム・ホール)!」

氷霧で一面をドライアイスの煙まみれにすると

一貴の手を掴んで炎の穴を開けて

一気に出口まで辿り着いた。


「こっからどうする!?

 アイツ馬鹿速えーぞ!」

そうこう言っていると本当に迫られた。


「サト!走り屋のバトルでもするか!」

「無茶だ!チャリでやれる訳がねえだろ!?」

「やるんだよ!(アルティメット・ハイペリオン)!」


魔導オーラを纏ったママチャリが

GT-Xに早変わりだ。


「マジか…無免でカーチェイスとか…」

「吐くなよ」「こんな時に酔えるか!」

閲覧いただきありがとうございます!

魔導車はかなり維持費用が抑えられる分

パーツも多いので環境にはアホみたいな負荷が加わります。

自動車の2.5倍程ですが何百、何千となると…

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