表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS 転移しまして、吸血姫  作者: 猫月白夜
8/10

8

「風呂上がったぞ~。」

これからの予定を考えつつ、のんびりしてたら時間はあっという間だった。

リュウに顔を向けると、

…ヤバかった。…色々な意味で。

上半身裸のままで濡れた黒髪が何かエロイ!

「アオイ?どうかしたか?」

「っ!いや、何でもない!」

顔を近付けてくるものだから全力でお風呂に逃げる。

「焦った。

あぁ~、もうどうしたんだ俺!」

ほてった顔をどうにかしようと風呂に入るために服を脱ぐ…はずだった。

「帯が取れねぇ…。」

リュウの前に行かなきゃダメか…。


「リュウ…、あの……、帯をとって欲しいんだが。」

やはり、リュウはまだ上半身裸のままだった。

あぁ~、直視できない!

「…取ってやるから、こっちにこい。」

「っ、あぁ。」

シュルシュルと帯が外れる音だけが部屋に響く。

「取れたぞ。」

「っ!ありがと!」

俺はまた全力でお風呂に逃げる。


「あぁ、もう本当にどうしたんだ俺…。」


お風呂に入りながらのんびりする。

やっぱり体を服越しではなく、生で見ると更に落ち込むな…。しかも、意外に胸があるし。はぁ。

長い髪の毛を苦労しながら洗って出る。


「髪がふけない…。

仕方ない、リュウに頼むか。」

服は《時の間》に入っていた、濃い青の浴衣をきた。

日本での生活は殆ど着流しだったから普通の洋服より慣れている。

さっさと着て、リュウの元に向かう。


リュウは既に上も着ていた。

「リュウ、髪の毛を拭いて欲しい。」

「分かった。タオルは?」

「ほれ。」

タオルを渡すとすぐに俺を椅子に座らせ髪を拭いていく。

「何で俺に頼むんだ?」

「他に人いないし、しょうがないだろ。」

「まぁ、確かに。」

「それに……、信頼できるのリュウだけだし。」

「それに?」

「何でもない。」

「そうか。で、飯はどうする?」

「いらない。寝る。」

眠くなってきた。髪を拭いていく感触が気持ちいい。

「アオイ、まだ寝るな。

せめて、布団で寝ろ。」

「うん。」

返事をしつつも、動かない。

動かないんじゃなくて、動けない。

「はぁ、仕方ねぇ。」

よいしょって聞こえたら、浮く感じがした。

この体制はお姫様だっこかぁ。

更に眠くなっちゃうよ。


ぼすん、と布団に置かれる。

「アオイ、おやすみ。」

「おや…すみ………。」

頭を撫でられる感じがする。

その感触がとても安心できた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ