表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

腐肉の見る夢

作者: 神林 醍醐郎

○腐肉の見る夢


窓辺でカラスが鳴いている


お前の目玉を啄ませろと


ガラスを突いて鳴いている


お前の腐肉を啄ませろと



そうしたいのは山々だけど


もうこの身体は動かない


ひと月前からぶら下がる


この身体はもう動かない



四十路を超えて失業し


家族も友も金もなし


己の未来に失望し


病んだ心を縄に託した



そんな死体で良いのなら


窓こじ開けて啄めよ


敗者の肉で良いのなら


心ゆくまで楽しめよ



そうするうちに呼び鈴が鳴り


玄関の戸が開かれる


悲鳴と嘔吐が騒がしく


カラスは驚き飛び去った












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ