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46話:作戦開始

 ――翌日の夜。


「失礼します、報告です!」

「入れ」


 一人の男性が玉座の間へと入ってきた。

 周りの幹部達の視線が集中する。


「とうとう来たか?」

「はい。人間軍は森を進軍中でございます」

「わかった。では――作戦開始だ!」

「「「御意っ!」」」


 全員が作戦のため慌ただしく動き始めた。


 とは言っても自分の部隊や軍の場所に戻るだけなのだが……



 ――最前線にて


「バルザーク様、作戦を開始しますか?」


 部下の言葉にバルザークは頷いた。


「ああ」


 そして笑みを浮かべ部下達へと告げた。


「魔族領の森の恐ろしさを奴等に教えてやれ!」


 バルザークの言葉が合図となり森に散っている魔物使い達が、自らが使役させた魔物を進軍する人間軍へと突撃させた。


 しばらくして森の中の至る所から悲鳴じみた声が聞こえてきた。


「ま、魔物!? 何処からだ!」

「わ、わかりません!」

「クソッ!」


 前衛を指揮する男が悪態を吐いた。

 突如現れた魔物によって隊列が乱れ指揮系統が混乱する。


 指揮官の男、ノブレスは混乱を抑えるために声を張り上げた。


「全体! 魔物を倒しつつ前へ行く!」

「「「了解!」」」


 兵達が協力して魔物を倒しながら前へ前へと進む。

 だが……


「ぐあっ!」

「何が――あがっ!」


 兵が次々と倒れていく。

 夜なために暗く何が起きているか把握できないでいた。


「何が起きている! 報告せよ!」

「ま、魔族です! 魔族が魔物を使役して襲わせておりま――ぐあぁっ!」

「おのれ魔族め! 小癪な手を使いおって!」


 また一人と倒れていく。

 ノブレスは沸々と怒りが溜まっていく。


「後退だ! 後退し一度態勢を立て直――」


 次の瞬間にはノブレスの首が飛んだ。

 ノブレスが最後に見たのは一人の魔族の姿であった。




「報告だ」


 バルザークの言葉に一人の魔族が答えた。


「ハッ! 現在人間軍は魔物の出現に混乱しており、その混乱に乗じて少数による部隊で次々と倒し数を減らして言っております。指揮官と思わしき人物も倒し、人間軍の最前線は混乱してます。攻めるなら今が好機かと」

「そうか。だが森の中ではこちらも不利となる。一度部隊は後退させ、森を抜けてきたところで戦闘だ」

「了解しました。それと魔物達はどうなさいますか?」

「そのまま襲わせておけ。使役している部隊は各々の判断で下がってよいと伝えろ」

「ハッ!」


 そうして魔族の男は伝令へと走った。


「さすが魔王様だ。予想通り敵の指揮系統が混乱してる。さあ人間ども、どう潜り抜ける?」


 未だに人間達の悲鳴が聞こえる森中へと向けて、バルザークはそう言葉を投げかけるのであった。





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